ニトリHD、関西電力、東レなど/本日の注目個別銘柄

2017年9月28日 16:25


<5301> 東海カーボ 1055 +137年初来高値更新。ゴールドマン・サックス証券が新規「買い」でコンビクション・リストに採用、目標株価を1100円としていることが買い材料視された。黒鉛電極及びカーボンブラック事業は、EV需要の拡大、中国における環境規制の強化といった大きなトレンドが追い風となり、収益性が大きく切り上がる局面を迎えていると評価。特に黒鉛電極はEV用の負極材と同じ原料を使用しており、世界的に逼迫感が強いと指摘。

<3036> アルコニックス 2045 +188大幅続伸。前日に業績予想の上方修正を発表している。上半期営業利益は従来予想の22億円から33.9億円に増額修正、M&Aなどによって子会社化した企業を含め、グループ全体の業績が想定以上に好調に推移しているもよう。第1四半期の状況や非鉄市況の動向などから上振れ期待はあったとみられるが、想定以上の上方修正と捉えられる格好に。上半期決算発表に向けては、通期予想の上方修正も期待される形となっている。

<3600> フジックス 2500 +500ストップ高比例配分。固定資産の売却益計上を前日に発表している。東京都台東区の土地・建物を譲渡、譲渡益は13.25億円となるもよう。今期の特別利益に計上する予定。あくまでも一過性の利益ではあるものの、現在の同社の時価総額は29億円程度であり、多額の含み益の顕在化にインパクトは強まる形になったようだ。帳簿価額は3.4億円程度であった。

<9843> ニトリHD 16430 -1170大幅反落。前日に第2四半期の決算を発表、6-8月期営業利益は224億円で前年同期比2%増、累計では481億円で同2%減益となった。上期会社計画(485億円)はやや下回ったが、先の観測報道数値480億円レベルの着地となっている。決算数値にインパクトが乏しい他、計画以上の販売管理費増加に対しては下期も予断を許さないとの見方も多く、あらためてコストアップ要因に対する警戒感が増す形のようだ。

<8028> ユニファミマ 6080 +410大幅反発。今期の業績観測報道が伝わっており、営業利益は約480億円と従来予想の412億円から上振れの見通しとされている。前期比では実質4%減益の水準になる。ファミマに転換した店舗の平均日販が改善していることなどが上振れの背景のようだ。市場コンセンサスもほぼ会社計画線であり、想定以上の収益改善を評価する流れに。来期以降のドンキHD<7532>との提携効果などもより期待される展開のようだ。

<2212> 山崎パン 2020 -62年初来安値更新、一時2015年10月以来の2000円割れとなった。みずほ証券は投資判断を「中立」から「アンダーパフォーム」、目標株価も2380円から1750円に引き下げている。同社は物流費や労務・人件費などコストアップの販売価格転嫁には現状慎重スタンスで、今後は原料コストの転換などによる影響が懸念されるとの見方。会社側は今期営業利益を5%増益と見込むものの、9%の減益を予想しているようだ。

<9503> 関西電力 1463 -81大幅続落。本日は電力株がほぼ全面安の展開になった。民進党の前原代表が、「希望の党」への事実上の合流を党内で提案したと報じられており、「希望の党」の政策に対する関心が一段と強まる状況下、原発ゼロ政策推進が警戒される形となっているようだ。来年早々にも再稼働が想定されている同社の大飯原発の行方にも不透明感が強まる形か。

<3402> 東レ 1100 +26年初来高値更新。UBS証券は投資判断を「ニュートラル」から「バイ」、目標株価も1050円から1200円に引き上げている。炭素繊維複合材料事業の利益率改善、中長期でのセパレータのシェア拡大、高機能繊維の競争優位性から、割安感が強いとの判断。航空宇宙用途の炭素繊維複合材料を中心に業績予想を上方修正、19.3期営業利益は1770億円から1830億円、20.3期は1890億円から2030億円に増額。

<9449> GMO 1365 -60大幅反落。金融庁がFXのレバレッジを引き下げる検討に入ったと報じられている。個人投資家や金融機関が想定を超える損失を抱えるリスクが高まっていると判断、現行の最大25倍から10倍程度に引き下げる案が有力のもよう。必要証拠金の増大やボラティリティの低下に伴う取引の減少懸念から、取引トップのGMOクリック証券をグループに抱えている同社にはネガティブな見方が先行したようだ。《DM》

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