iPhone 8で導入されたワイヤレス充電って何?本当に便利なの?
2017年9月26日 16:26
先日発売されたiPhone 8はワイヤレス充電に対応している。Androidでは以前からワイヤレス充電に対応した機種があったが、数は多くなかった。またiPhoneがワイヤレス充電に対応するのはこれが初めてだ。これまでワイヤレス充電を使ったことがないユーザーも多いかもしれないため、ワイヤレス充電の基本をおさえておこう。
【こちらも】新iPhone、auの3G回線は利用不可に
iPhoneがワイヤレス充電に対応したのは、iPhone 7から導入されているAirPodsがきっかけだ。AirPodsはその形状から充電ケーブルを使うことが難しく、ワイヤレス充電を利用することになった。AirPodsとiPhone、Apple Watchをワイヤレス充電でまとめて充電できるようにするためのようだ。
また、Lightningケーブルにはひんぱんに抜き差しを行って破損したという声も多く、専用の保護用品なども売っているほどだ。ワイヤレス充電なら、そのリスクをなくすことができる。
Apple純正のワイヤレス充電器「AirPower」は2018年発売で、まだ入手できない。しかしApple製品では、ワイヤレス充電ではかなり広く使われているQiという規格を使っている。他社製の充電器やAndroidスマホ用のQi方式の充電器があれば、ほとんどはiPhoneにも問題なく使用できる。
マクドナルドや米国のスターバックスでは一部店舗にQi方式の充電器を埋め込み、集客に活用している。IKEAではQi方式の充電器を組み込んだサイドテーブルやテーブルランプなどを発売している。家電量販店ではサードパーティ製のQi規格の充電器もいろいろ販売されているので、純正品がなくても心配する必要はない。
ただしワイヤレス充電は意外に使い方が難しい。充電効率はかなり悪く、ケーブルを使用した場合に比べ、3倍くらいの充電時間がかかることもある。ワイヤレス充電器には置き台のような形状の物が多いが、寝る前などずっと置きっぱなしにしておけるときでないと使いにくい。
またワイヤレス充電は「位置合わせ」にコツが要る。充電器に無造作においただけでは反応しないことも多い。端末は液晶面を上にして、背面のQiマークを充電器に載せる必要がある。また、充電器の中でも充電エリアは決まっているのでその部分に合わせて置かないと充電が始まらない。これはAndroid端末でも同じだったので、Qiの弱点とも言える。
最後に、Qiの規格では充電器と機器の間隔が4cm以内ならOKとなっているが、分厚いスマホケースやバンカーリングなどを使っていると反応しないこともある。ワイヤレス充電を愛用するなら覚えておきたい。(記事:成瀬京子・記事一覧を見る)