福島第一原発事故、冷却水はほぼ原子炉に届かなかったか

2017年9月21日 21:41

あるAnonymous Coward 曰く、 NHKスペシャル『メルトダウン』取材班がまとめた書籍『福島第一原発 1号機冷却「失敗の本質」』によよると、東日本大震災における福島第一原子力発電所の事故発生時、注水された冷却水は原子炉にほとんど届いていなかった可能性が高いという(現代ビジネス)。

 取材班は事故発生直後からの消防車による注水について、発表された情報から原子炉に届いていないのではないかと疑問を持ち調査を行ったという。その結果、注水した水がどこかから抜けている可能性があるとの関係者の会話が確認できたほか、配管計装図の分析から注水の「抜け道」が見つかったという。これらのデータを元に分析を行ったところ、炉心には「1秒あたり0.07~0.075リットル」の水しか注水できていなかった可能性が高いことが分かったそうだ。

 また、もし注水の抜け道がなかったとしても、注水開始時点では核燃料がすべて溶け落ちてしまっていたとの推測もあるという。ただ、注水に成功していれば核燃料と原子炉の構造物、コンクリートが混ざり合った「デブリ」の発生量は少なくできた可能性があるようだ。

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