プレミアムフライデー、一度でも利用は2割、過ごし方は1位は買い物 VSN調べ
2017年9月15日 11:58
消費拡大の切り札として期待されていた「プレミアム・フライデー」。今年2月からスタートしこれまでに7回実施されたが、その効果・恩恵を感じている人は少ないのではないだろうか。プレミアム・フライデーを利用している人は一体どれくらいいるのか?人材サービスのVSNは、全国の20~50代の男女ビジネスパーソン計1,874名を対象に、インターネットリサーチにて「プレミアムフライデー」の利用実態調査を実施している。
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そもそもこのプレミアム・フライデーとは、月末の金曜日に早めに退社することで消費喚起を図ることを目的に誕生した。今回の調査で分かったことは、「プレミアムフライデー」を一度でも使用したことがある人は全体の約2割。性別・年代別でみると男性・20代が最も高い結果となった。また、利用した人の過ごし方は「ショッピング」が第1位。さらに利用した人のうち、「今後もプレミアムフライデーを利用したい」と回答した人は75.8%と高い数値だった。
既にプレミアムフライデーを取り入れている企業で働く人に対して、導入した時期を聞くと、スタートした2月ではなく4月から導入されたという回答が最も高い結果となった。最初は様子見という企業が多かったようだ。また、「プレミアムフライデー」を利用した人の35.4%は当日、フレックス制度や有給休暇を活用していた。
プレミアムフライデーの継続希望を問うと、全体で見ると25.9%が「継続して欲しい」と回答。一方、「どちらでもない」「わからない」が半数以上という結果に。その理由としては導入している企業の絶対数が少なく、曖昧な回答を答える人が多かった。
今回の調査をまとめると、プレミアム・フライデーを利用した人の多くはまた利用したいという声が聞こえてくる。一方、月末は仕事が忙しく早上がりなんてとんでもない!という企業も多い。プレミアムフライデーは試みとしては面白い企画であり、月末の金曜日に早く帰ることで、旅行や買い物、外食、余暇などに一役買う可能性もある。しかし、利用する企業や団体がごく一部という点が問題だ。政府発信で始まったクールビズが浸透するにも少し時間がかかった。プレミアム・フライデーをより一層、盛り上げるには今こそ軌道修正が必要ではないだろうか。(記事:久保圭大郎・記事一覧を見る)