京都市内に宿泊の外国人観光客、民泊等の利用が15%超える

2017年9月14日 11:16

 京都市の推計によると2016年に京都市内に宿泊した外国人観光客の内、約15%が民泊を始めとする簡易宿泊所を利用したことが判明した。尚、約15%との数字の中には、無許可民泊施設での宿泊客数は含まれていないため、実態は更に上回っている可能性がある。

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 京都市は16年の外国人宿泊客数の推計結果を発表。延べ人数ベースで、ホテル464万人、旅館69.2万人、民泊を始めとする簡易宿所ほか15.5万人との推定となった。構成比では、ホテル73.5%、旅館11.0%、簡易宿所ほか15.5%となっている。

 ホテル不足が叫ばれている京都市内であるが、外国人宿泊者の大多数73.5%は京都市内のホテルへ宿泊が明らかとなった。一方で急激に物件を増やしている民泊を始めとする簡易宿所ほかは15.5%と、旅館の11.0%を超える構成比である。既に京都観光を行う外国人観光客にとっては、民泊施設等への宿泊が浸透しつつある様子も、数字からは見て取ることができる。

 京都市は違法民泊物件の取締りが厳しい地区として知られているが、それでも違法民泊物件は今も多く存在している。実態としては、15.5%以上のシェアを簡易宿所ほかが占めている可能性が高いと考えられる。

 既に民泊の合法化を定めた民泊新法が国会で可決成立しており、来年の施行を待つ状態である。民泊新法施行後、外国人観光客の多い京都市は合法民泊の増加が予想されており、今後外国人観光客の宿泊先として民泊施設の利用率が更に上昇すると予想される。

 違法民泊がクローズアップされることの多い京都市内の民泊施設であるが、民泊施行後にどのようなスピード感で合法化された民泊の施設設置が進み、また利用がなされるのか、外国人観光客が日本一多い地域だけに、今後注目を浴びることとなりそうだ。(編集担当:久保田雄城)

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