黄砂の飛来と急性心筋梗塞の発症に関連性、熊本大などが統計解析
2017年9月7日 22:19
熊本大学や国立環境研究所の研究者らの研究で、黄砂と心筋梗塞の発症に関連性があることが分かったという(国立環境研究所の発表)。
黄砂はアジア大陸の砂漠域から風で運ばれてくるもの。その経路で付着する大気汚染物質や微生物などが問題となっている。研究データでは、気象庁が観測したデータと熊本県内21医療機関の急性心筋梗塞発症患者数データを照らし合わせた結果、「黄砂が観測された翌日に急性心筋梗塞を発症するオッズ比(相対危険度の近似値)は1.46(95%信頼区間1.09-1.95)であり、黄砂が観測された後に急性心筋梗塞患者が増える」という関連性が明らかになったという。特に75歳以上の高齢者、男性、高血圧、糖尿病、非喫煙者、慢性腎臓病患者で黄砂と急性心筋梗塞発症に関連性があることが分かったという。
一方で、黄砂が心筋梗塞にどう影響しているのかは分かっていないという。