熱血アニメ列伝その27 俺は今猛烈に熱血してる!『NG騎士ラムネ&40』

2017年9月6日 11:03

記事提供元:アニメコラムサイト|あにぶ

 8月も終わりだと言うのに(これを執筆しているのはそんな時なのです。掲載は9月かも、ですが)、いやはや一番暑い日が数日続いて、まさに茹るような暑さ!

 本当に暑いというよりかは熱い!!な、そんなこの厳しい残暑の中、今回も実に熱い作品をご紹介します!

 その作品こそ『NG騎士(ナイト)ラムネ&40』!

 作品中、これだけ「熱血!」って言葉が連呼される作品は正直、そうないと思うレベルの、熱血度の高いアニメ作品!さて、いつもの通りあらすじから行ってみましょう!

Contents
1 ファミコン好きの少年が突然異世界へ!『 NG騎士ラムネ&40 』のあらすじ2 低頭身ロボが主役!コミカル展開多し!でもちゃんと熱血してます!3 著者のラムネス放送当時の印象は?こんな部分も熱い!

■ファミコン好きの少年が突然異世界へ!『 NG騎士ラムネ&40 』のあらすじ


 主人公馬場ラムネは10歳のファミコンが凄く好きなだけの普通の少年でした。そんなラムネが学校帰りに遭遇した美少女から「キングスカッシャー」というゲームソフトを驚異の低価格10円で購入します。

 親の注意もなんのその、ラムネはその日の内に、このゲームをクリアさせてしまいますが、その事で彼の運命は一変してしまうのです。そのクリアしたゲーム画面から、先ほどゲームを売っていた美少女がテレビの画面から現れて、ラムネに

 「あなたこそ、私が探し求めていた選ばれた勇者の血を引くもの『ラムネス』!さあ、私と来てください!!」

 そう告げて、テレビ画面の中にラムネを強引に引きずり入れてしまいます。そして、その美少女ミルクと共にラムネが行き着いた先こそが「ハラハラワールド」と呼ばれる異世界でした。

 その「ハラハラワールド」で待ち受けていたのは、「ドン・ハルマゲ」と呼ばれる悪党が、世界征服の為に妖神ゴブーリキを復活させようという、世界の危機の真っ只中!

 ラムネは「勇者ラムネス」として、ラムネスの乗機となるロボット、キングスカッシャーをはじめとする8体の守護騎士を復活させ、ドン・ハルマゲの野望を打ち砕く旅に出る事になったのでした。

 ラムネスを召喚した「アララ国」のお姫様であるミルクと、その姉ココア、そしてキングスカッシャーを呼び出したり戦闘のアドバイスの役目を持つ球体のロボット「タマQ」と共にラムネスの「ハラハラワールド」を巡る大冒険が今始まります!

 行く手にはライバルとして立ちふさがる悪の戦士「ダ・サイダー」とそのパートナーの悪女「レスカ」が待ち受けています。

 ラムネスの熱血魂は、ドン・ハルマゲの野望を打ち砕く事が出来るのか?

■低頭身ロボが主役!コミカル展開多し!でもちゃんと熱血してます!


熱血アニメ列伝その27 俺は今猛烈に熱血してる!『 NG騎士ラムネ&40 』

画像引用元:youtube.com / テレビ東京・ASATSU・葦プロダクション

 『NG騎士(ナイト)ラムネ&40』のあらすじ、いかがだったでしょうか?

 この番組が放送されたのは、1990年。ラムネスが実際に好きな通り、ゲーム機はまだファミコンしかロクにないような時代。

 実際に今回見返して思ったのが、「タイムボカンシリーズ」的なストーリー展開を、異世界要素(=ファミコンのRPGゲーム的要素)を足して作ったのが本作品、という雰囲気を感じました。

 番組前半は各所で悪事を働いているキャラクターをラムネスが生身で戦ってある程度成敗していき、追い詰められた敵がロボットを呼び出して、メカ戦に突入。この展開は、だいぶタイムボカンシリーズで見たものに似ていますね。

 ダ・サイダー達の、ちょっとまぬけな悪党っぷりも、タイムボカンシリーズの3悪に通じるところがあります(番組のオチ的にお仕置きをされるのも同様のパターンと言えますね)。

 そんな本作品は、(タイムボカンシリーズと同様)かなり作風としてはコミカル路線寄りのもので、実はギャグも随所に散りばめられています。

 特に悪役側の「ダ・サイダー」は、イケメンでありながら、事ある毎に「ダジャレ」を口にする、実に楽しいキャラです(そして、ラムネスと同等かそれ以上の女子の人気を獲得していたのは彼でした)。

 そして、主役ロボットやその周りの登場機体は全て低頭身のSD系の容貌を持つメカばかり。

 そんな「熱血」とは程遠い設定が随所にありながら、この作品はかなり「熱血度」が高いアニメである事は間違いありません。

 それは、主人公のラムネスが事ある毎に「俺は猛烈に熱血している!」と叫んだりする、かなりの熱血キャラクターであるのが、大きな要素の一つと言っても過言ではないでしょう。

 その彼が作品をちゃんと牽引していってくれる為、コメディ要素も何のその、ちゃんとこの作品を熱血ヒーロー的なものにさせているのです。

 特に今回久しぶりに見返して思ったのですが、TV版の最終決戦の妖神ゴブーリキとの激しいバトルは「熱血度」がかなり高いシーンでした。

 この作品は、挿入歌もかなり熱い曲が多く、最終決戦ではその一つ『闘え!!キングスカッシャー』がバトルを盛り上げる演出の一つとして使われています。

 特にキングスカッシャーのとある形態への変形に合わせて、この挿入歌のとある歌詞の部分が重なる場面は、見ながら一緒にその歌詞の部分を叫んでしまう人がかなり多い筈です!(あれ、もしかして自分だけ?)

 この連載「熱血アニメ列伝」でも、様々な作品を扱って、そしてこれからもまだまだ扱っていくと思いますが、本編の中で「熱血」という言葉が大量に出てくるアニメというのは、恐らくこの作品以上ものは無いのではないでしょうか?

 そういう意味では、この連載で扱わないと嘘だろう、というぐらいの熱血度がこの『NG騎士ラムネ&40』にはある、と自分は思っております。

■著者のラムネス放送当時の印象は?こんな部分も熱い!


熱血アニメ列伝その27 俺は今猛烈に熱血してる!『 NG騎士ラムネ&40 』

画像引用元:youtube.com / テレビ東京・ASATSU・葦プロダクション

 最後のまとめとして、著者がこの作品を実際に放送時に見た時の印象を少し書きたいと思います。

 夕方の放送という事で、ビデオ録画だったと思うのですが、アニメ誌でこの作品が放送されるのを知って、「ロボット物だから一応チェックしよう」というぐらいの気持ちで見始めたはずなのですが、割とその1話での衝撃は凄かった覚えがあります。

 特に、主題歌!いきなり冒頭から

 ♪風が呼んでるぜ!イェイイェイイェイ♪

 で始まったのが、本当に度肝を抜かれたのです。ロボットアニメの主題歌で、昭和の歌謡曲の世界でもなかなか無いような歌詞からの始まり!

 実は当時は、もう90年代の始まりと言うことで、あまりロボットアニメの世界でもヒーロー性や熱血的な要素はどんどん薄れているような風潮がありました。

 その中で、逆にこの「熱血」的なヒーロー感を歌詞に持たせたオープニングを聞いた事で「これは、凄いアニメが始まったかもしれない……!」という驚きは、今でも記憶に鮮明に残っているのです。

 そんな『NG騎士(ナイト)ラムネ&40』はTV版の放送後も、OVAやドラマCDなどがいくつか作られるほどの人気を博し、更に1996年には続編も放送が開始されます。

 そんな「勇者ラムネスの伝説」ともいうべき本編を是非見てみて欲しいところです。

 DVDなどのレンタルがないので、配信サイトでしか見る事が出来ませんが、dアニメストアなど配信は多数のサイトでされていますので、是非この作品をチェックして下さいね!

 もし、この作品をこのコラムで見てくれた方がいたとしたら……「俺は猛烈に感動している!」って著者は涙を流してしまう事でしょう。

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(あにぶ編集部/あすかつぐよし)

テレビ東京・ASATSU・葦プロダクション

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