ミズノ、回転を解析するシステム内蔵の練習用野球ボール「マキュー」開発

2017年9月5日 07:25

 スポーツ用品大手のミズノは、投球練習用に野球ボールの回転を解析する新システム「MAQ(マキュー)」を開発、プロトタイプを完成させた。

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 マキューは、ボールに専用のセンサーが内蔵されており、そのセンサーで取得したデータを、連動の専用アプリケーションで解析、ボールの回転数・回転軸・速度などを分析できる。それによって、例えば伸びのあるストレートであるとか、切れのある変化球であるとか、そういった球種をデータ的に可視化、練習の精度を高めることができるというわけだ。

 ミズノによれば、近年の野球界では、投球のパターンや打球の方向など、選手の持つ傾向を科学的に分析し、試合の戦術に活用することの重要性が増しているという。

 マキューは、ボールの中心部に専用センサーを内蔵しており、質量、バランス、材質などを実際の硬球と同じにするように配慮されているため、投球時の違和感はないという。また、内部のセンサーはポリカーボネートのカプセルとシリコーンゲルで固定されているので、そう簡単に壊れるようなこともないとのこと。

 見た目はボールでも電子機器であるので電池(コイン型リチウム二次電池)が内蔵されているが、ワイヤレスの充電器の上にボールを置くだけで繰り返しの充電が可能である。

 センサーには、愛知製鋼の高感度磁気センサー「MIセンサ」が採用されており、センサー周辺部分はミズノと愛知製鋼の共同開発になっている。プロのピッチャーによる、毎秒50回転クラスの投球を、ボールの回転に伴うわずかな地磁気の変動を高速測定することで、詳細に捉えることができる。

 今後、プロ野球・大学野球などで実証テストを行っていき、販売開始は2018年春を目指している。現時点での販売予定価格は、本体が1万9,800円、充電器が1万5,000円を想定しているとのこと。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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