朝鮮半島、緊張高まる 米韓が軍事対応も協議

2017年9月4日 11:22

 朝鮮半島情勢が、北朝鮮が3日実施した6回目の核実験で緊迫の度合いを一挙に高めており、国際社会の冷静な対応が強く求められる事態になっている。韓国・聯合ニュースは3日夕、「核実験を受け、韓米の軍制服組トップは3日電話会談を行い、最も早い時期に韓米の軍事対応策を講じ、実行することで合意した」と伝えた。

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核実験については北朝鮮核兵器研究所が「大陸間弾道ミサイル(ICBM)搭載用の水爆実験」であり「完全に成功した」とする声明を発表したことを聯合ニュースが同日夕に伝えている。

 「実験はICBM弾頭部に搭載する水爆製造の威力の調整、内部構図の設計に対する正確さや信頼性を検討・確証するため行われた」としており、人口地震の規模(M5.7)から「昨年1月の第4回実験の11.8倍、昨年9月の第5回実験の約5倍から6倍」の威力を持つと韓国気象庁が分析していることも伝え、韓国政府は今回の実験での爆発の威力が「50キロトン」と推定し、具体的な威力を分析中という。

 今回の核実験を受け、河野太郎外務大臣は韓国の康京和(カン・ギョンファ)外交部長官と18時に電話会談。北朝鮮の核実験で、これまでの最大規模で実験が強行されたことの深刻さを共有するとともに国連安保理の制裁決議の採択推進などについても意見を交わしたとみられる。

 また、安倍晋三総理は「北朝鮮の暴挙、世界の平和を脅かす行為を止めることができるかどうかは国際社会の連携と連帯に懸かっている。米国、韓国に加え、中国、ロシアを始めとする国際社会と連携し、断固たる対応を取っていく。国連の場において、世界の平和を守るために国連の強い意志を示さなければならない」とした。

気象庁によると、地震発生時刻は3日12時29分57秒。北朝鮮北東部の咸鏡北道・吉州郡豊渓里付近、マグニチュード(M)6.1。震源の位置は北緯41.3度、東経129.1度で、震源の深さは0キロ。地震を検知したのは12時31分としている。(編集担当:森高龍二)

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