夏の洋画注目作『ベイビー・ドライバー』、ハリウッド久々のオリジナル作
2017年8月19日 17:37
■夏の注目作の1つ『ベイビー・ドライバー』
2017年の夏休みも佳境の入る中、8月19日から『ベイビー・ドライバー』という洋画の上映がスタートする。この作品は『リトル・ランボー』や『アントマン』で知られるエドガー・ライト監督のオリジナル作品。実は、ハリウッド界においても小説や漫画など原作ありきの作品に偏っており、『ベイビー・ドライバー』は久々のオリジナル作品を言っても過言ではない。
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■アンセル・エルゴートが出演する『ベイビー・ドライバー』
ベイビー(アンセル・エルゴート)は過去の交通事故によって耳鳴りを患ってしまい、ずっとその症状に悩まされていた。しかし、音楽を聞くことでその悩みから解放され、さらに類まれなるドライビングテクニックを覚醒させる。そのセンスに目を付けた犯罪組織グループは、ベイビーに銀行や現金輸送車を襲ったメンバーを確実に逃がす「逃がし屋」の仕事を依頼する。自分のテクニックを生かすことができ、さらに日常では味わうことができないスリルに病みつきになったベイビーは「逃がし屋」稼業を続けることになる。
自分の生きる意義にもなっていた「逃がし屋」が板についてきたある日、ベイビーはデボラ(リリー・ジェームズ)という女性に出会う。運命を感じたベイビーはデボラと安心して過ごしたいと思うようになり、「逃がし屋」から足を洗うことを決心する。しかし、ベイビーのドライビングテクニックに助けられていた組織はそれを許さず、さらに大きな犯罪に加担することになっていく。
■スリリングなカーアクションと音楽の融合
『ベイビー・ドライバー』はマーブル作品や小説の映像化が進む中、久々のオリジナル作品となっている。ハリウッド作品はほとんどがオリジナルのようなイメージがあるが、日本と同じように原作ありきの映画化が今では主流となっているようだ。
また、海外映画には車を題材にした作品が多くあり、そのジャンルに『アントマン』などを撮影してきたエドガー・ライト監督が挑戦。過去には『ワイルドスピード』シリーズや『ラ・ラ・ランド』のライアン・ゴズリングが主演を務めた『ドライバー』、さらには『TAXi』などがある。他にもカーアクション中心の映画は数多くあるが、予告を見る限りは他の映画に負けない迫力を持っているのが伝わってくる。
さらに、カーアクションの要素に音楽をプラスしたのは珍しいだろう。映画において音楽という要素は非常に重要であるが、パンクロック『ニート・ニート・ニート』など古典の音楽を融合させることでより臨場感を感じる演出法がとられている。他にも、主演のアンセルのドライブ技術に合わせてワイパーや銃撃音を組み合わせるなど、多様な形で映画の世界へのめり込ませてくれる。
『ベイビー・ドライバー』は現代によみがえった昔ながらのカーアクション映画と言っても過言ではないだろう。迫力満点のオリジナル作品を、ぜひ劇場でチェックしてみたいところだ。(記事:藤田竜一・記事一覧を見る)