北朝鮮、グアム米基地包囲射撃検討 日本上空ミサイル通過も
2017年8月11日 07:42
韓国・聯合ニュースは10日、「北朝鮮の戦略軍が中距離弾道ミサイル『火星12』で米領グアムの主要軍事基地の包囲射撃を検討していると発表した。朝鮮中央通信が報じた」と伝えた。
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飛翔コースで日本の「島根・広島・高知上空を通過することになる」という。また「計画は8月中旬までに完成し、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長に報告してから、発射待機態勢で命令を待つことになる」としている。
それによると「戦略軍の金洛兼(キム・ラクギョム)司令官は『わが戦略軍はグアム島の主要軍事基地を制圧・けん制し、米国に厳重な警告のメッセージを送るため、中長距離戦略ロケット(火星12)4発を同時に発射する包囲射撃を慎重に検討していると述べた』と伝えた。
発射した場合、「飛翔時間は1065秒(17分45秒)、飛翔距離は3356.7キロメートル。グアム島と周辺30~40キロメートルの海上に着弾すると威嚇した」としている。
聯合ニュースは、韓国大統領府高官の話として、この高官は「韓国内の安全保障不安をあおることや、韓米同盟離間、米国の対北政策の後退など、さまざまな目的があるとみている」と伝えた。
今月17日には日米の防衛・外務閣僚による「日米2+2」がワシントンで開かれるが、安藤俊英外務副報道官は9日夕の記者会見で「現時点で予断することは差し控えたい」としたうえで「地域の安全保障環境が一層厳しさを増す中、日米間の適切な役割分担に基づき、日米同盟全体の抑止力・対処力を強化し、地域の平和と安定のために我が国として何をなすべきかという観点から議論したい」とし、緊迫する北朝鮮対策が軸になるもよう。(編集担当:森高龍二)