家庭での家事分担 決め方は「自然に」が半数以上 満足も約5割

2017年8月9日 08:16

 「生産性向上」「過労死」などをキーワードに「長時間労働の是正」をはじめとした働き方改革に注目が集まっている一方で、家庭においての働き方改革の推進にも注目が集まっている。共働き夫婦が増加傾向にあるなか、生活スタイルに合わせた多様で柔軟な働き方を実現するために、家庭内における家事分担の相互協力について重要性が高まっている。

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 そんな中、家庭内の「働く」に焦点をあて、夫婦間における家事労働分担の実態についてソフトブレーン・フィールが調査を行った。まず、家事分担しているか?という質問に対し、共働きかどうかにかかわらず半数以上が協力して家事分担を行っているという結果となった。

 また、家事分担の決め方に関する質問に対して「分担している」と答えた回答者の半数以上が「自然と」と回答しており夫婦間の信頼関係に対する比重が高く、あまり綿密な話し合いは必要とされていないケースが多いようだ。自然と分担ができているということからも、男女問わず“やれる人がやる”という現実主義的な夫婦が多いことがわかる。

 家事分担に対する満足度は「まあ満足」と「満足」を合わせ「満足している」と回答した割合が54.2%と高く、その背景には、自発的に協力する男性とそういった行動に対する女性の配慮、という好循環があるようだ。

 最後に、家庭内でどうしたら夫・パートナーに家事を手伝ってもらえるのか、 「家事を協力してもらうコツや秘訣」を 聞いたところ「感謝!」「褒める!」「やったことに文句を言わない」などの心遣いや、タイミングを見計う、疲れをアピールする、などサービス業さながらの対人スキルを活用し、男性の「やる気スイッチ」を“自然と”入れる為に努力している妻の姿がみてとれる。

 別の調査結果では、共働きを続けられている「支え」について、男女ともに「パートナーの支え」が65%で1位となった。その一方で、「会社の制度」「上司や同僚などの支え」といった職場環境に対しては男女とも20%以下と低く、共働きを支える環境はまだ十分とは言えなさそうだ。

 「鉄は熱いうちに打て」「三つ子の魂百まで」など古くから幼児期のしつけに関する重要性について語られてきたが、近年では厳しくしつける姿勢から、うまく褒めることで自信と経験を積ませ、自発的な思考力を鍛える教育の重要性も囁かれている。

 男性はいつまでも子供的感覚が抜けきらない部分があるが、女性が「自然と」協力を求めてくれている期間を猶予と捉え、その間に家事に楽しみを見出し、自発的に家事へと向かう姿勢を身につける事が、一つの「コツ」といえるだろう。(編集担当:久保田雄城)

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