地球の気候変動で水質汚染が拡大か
2017年8月4日 20:53
降水量が増加すると川や海の水質が大幅に悪化するという研究論文が発表された(Science誌掲載論文、ナショナルジオグラフィック)。
この論文は、川や海の富栄養化を引き起こす窒素化合物について論じたもの。富栄養化が発生すると、藻類やプランクトンが増加し、それによって水中の酸素の減少が引き起こされるといった環境への悪影響があることが知られている。
この研究では、気候モデルを使って気候変化による水中の窒素化合物の変化を調査し、さらに地球の今後の気候変化からの予測も行っている。その結果、気候変動によって降水量が増加すると川や海に過剰な窒素が流入して水質が大幅に低下することや、今後この「窒素負荷」が増加することが予測できるという。とくに、現在の地球温暖化ペースが今後も続く「現状推移」の場合、米国では極端な降雨が増え、窒素負荷の増加が最大になるという結果が出たそうだ。