『ベイビーステップ』から学ぶ、成長のためにデータを使う方法!
2017年7月14日 20:31
記事提供元:アニメコラムサイト|あにぶ
漫画・アニメには時々データキャラというものが登場します。主人公や仲間の特徴・戦闘の記録などを取り、分析して行動してくるキャラクターです。とくに、スポーツものにはよく登場します。たとえば、『黒子のバスケ』桃井さつき、『テニスの王子様』乾貞治など。
しかし、多くのデータキャラは相手がデータ以上の動きをしてくると負けてしまう……というパターンに当てはまります。そこで今回は、相手の分析以上の方法でデータを利用していくキャラクターについて触れていこうと思います。
■データは自分の成長のために 難波江優
彼は、週刊少年マガジンで連載中のテニス漫画『ベイビーステップ』に登場するキャラクターです。アニメ化、実写化も果たした人気作です。
難波江は東京に住む男子高校生。全日本ジュニア2連覇の記録を持つ、格上の強敵として登場しました。
いつもパソコンを持ち歩いて試合を観戦し、データを収集。自分より身体能力の高い相手を、項目別にA~Dのランクでわけ分析しています。
たとえば、
という風に。
難波江はこのデータを、自分がどう勝負するか見極めるために利用しています。相手の強さが具体的になれば、どこで勝負すればいいかがわかるというわけです。
彼の持論は、AとCが同数あるなら、すべてBの方がいいというもの。苦手をなくし、最終的には自分の項目をすべてAにさせる。そんな、オールラウンドな選手を目指しているのです。
そんな彼のテニスは、効率的で無駄のないテニスです。
さらに、相手が予想外の動きをしてきたとしても、たった1ポイント捨てるだけでメンタルを修復できます。
理性的なテニスをするにあたって求められる、精神力もまた優れている。
データキャラだけどデータだけではない、まさに完璧に近いキャラクターなのです。
■データで効率よく練習 丸尾栄一郎
彼は、上で触れた『ベイビーステップ』の主人公です。
高校生になってテニスを始め、プロを目指すという遅くからのスタート。であるにも関わらず急成長を果たす、難波江に似たところのあるデータキャラです。
栄一郎は難波江と違い、ノートを使ってデータを採取します。
よくいるデータキャラと違うのは、常に相手を分析するだけではなく、自分のプレイ状況、体調、心理状況なども逐一記録し、なにかが乱れればすぐに修正していくという点。
普段の練習に関しても、この自分をデータ化させる行為によって、効率のいい練習方法で無駄なくすべてのスキルをレベルアップさせています。
■そもそも武器がデータだけじゃない
また、栄一郎は様々な視力が優れています。
視力には次のようなものがあります。
▼動体視力:動くものをとらえる視力
DVA動体視力:横・上下に動くものをとらえる視力
KVA動体視力:前後に動くものをとらえる視力
▼深視力:遠近感や立体感をとらえる視力
▼周辺視野:見ている中心から外へ広い視野で捉える視力
▼瞬間視力:一瞬で多くの情報を捉える視力
(原作29巻より)
これらの視力はテニスをする上で重要な能力であり、これに優れた栄一郎は速いボールに対し反応勝負をしかけることができます。
くわえて、針の穴を通すようなコントロールでコートの端にボールを叩き込むことも可能。
それらの技をどう活かすのかにも、得意のデータが用いられるのです。
つまり、強いデータキャラというのはデータ以外の武器を持ち、そのデータですら相手の弱点を突く以上の使い方をしているのです。
そんな彼らの情報の使い方、実生活にも利用できそうです。他者のデータをこれからの自分のために利用する。自身をも分析し、苦手をなくし、自分にあった効率の良い練習をする。これは、スポーツだけではなく勉強や仕事にもいかせるのではないでしょうか。
『ベイビーステップ』は、成長の仕方を学ぶこともできる作品。アニメにもなっているので、ぜひ観てみてください。
(あにぶ編集部/星崎梓)