Webブランド1位はYahoo!JAPAN、一般企業ではヤマト運輸 2017春夏
2017年6月25日 10:53
日経BPコンサルティングは23日、webサイトのリニューアル効果や製品への関心・企業への好感度などを明らかにすることを目的とした、「webブランド調査2017-春夏」の結果をまとめ、調査報告書を発行・発売した。
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「webブランド調査」は、企業が運営する日本の主要サイトについて、インターネットユーザー約3万2,000人に調査を行う、日本最大規模のweb総合評価調査だ。半年ごとに調査を行い、定期的・定量的にwebサイトの総合力を指標化する。評価項目には、「アクセス頻度」「サイト・ユーザビリティ」「コンバージョン」「サイト・ロイヤルティ」「態度変容」「波及効果」という独自の6つの指標を設け、「webブランド指数(WBI)」という総合力を数値にする。
今回の調査が行われた500サイトの中で、総合ランキング1位を獲得したのは「Yahoo!JAPAN」だった。昨年の調査以来、1年ぶりの総合首位となった。「サイト・ユーザビリティ」以外の5項目でスコアを伸ばしたという。特に「波及効果」「態度変容」の項目の伸びが見られたようで、ユーザーに対して、製品・サービスに対して関心を持たせる、あるいは購入したいという意欲を喚起した。また別サイトや店舗などでの購入も促した。前回1位の「楽天市場」は今回2位となり、前回3位だった「Amazon.co.jp」は今回も3位だった。
インターネット専業企業サイトを除いた一般企業サイトで首位を獲得したのは、「ヤマト運輸」だった。ヤマト運輸は今回サイトの全面リニューアルを実施しており功を奏した形だ。特に「態度変容」「波及効果」のスコアの伸びが大きく、評価を押し上げたという。リニューアルによってターゲットごとにページをタブで切り替える形式となり、訴求内容が拡大したと見られている。2位にはTポイントやTカードの情報を提供する「Tサイト」がランクインした。
前回から今回にかけてスコアが大きく上昇したサイトには、「Yahoo!JAPAN」のほかに「Asahi Park」と「比較.com」が挙げられた。アサヒビールなどを販売するアサヒグループの「Asahi Park」は「アクセス頻度」が大きく上昇し、その他項目のスコアも押し上げた。トップページのリニューアルを行った「比較.com」は、トップページの掲載カテゴリをショッピングに絞り、各カテゴリにサブカテゴリを掲載することで検索性が向上、ユーザーの製品購入への行動を促したようだ。
日経BPコンサルティングによると、近年の調査では、サイト来訪者の目線に立った情報整理や異なるサイトターゲットごとにコンテンツを分類し、必要な情報へスムーズにアクセスできるサイトへの評価が上がる傾向にあるという。また、スマートフォンに対応したレスポンシブデザインを採用するサイトも増加している。(記事:高橋珠実・記事一覧を見る)