共産党独裁を解き、中国を救うものとは?「紅二代」のメッセージ
2017年6月24日 12:14
*12:14JST 共産党独裁を解き、中国を救うものとは?「紅二代」のメッセージ
今年5月、世界中から集まった一万人を超える法輪功学習者がニューヨークで盛大なパレードを行い、法輪功が伝えられてから25周年を迎えたことを盛大に祝った。米国在住の「紅二代」の羅宇氏は、法輪功は世界がより良い方向に向かうことに大きく貢献していると述べ、「真・善・忍」によって中国共産党の一党独裁政権下で生まれたあらゆる問題を解決できると語った。
■真、善、忍は今の中国に最も必要とされる美徳
現在米国在住の羅宇氏だが、かつては中国人民解放軍総参謀部に所属するエリートだった。大紀元の取材を受けた羅氏は法輪功について、「私にはたくさんの法輪功学習者の友人がいるが、誰も皆良い人ばかりだ。『真・善・忍』という美徳は現代中国からすっかり失われてしまった。もし全ての人々がこの理念を掲げて生きることができるなら、世界全体にも平和が訪れるだろう。つまり、法輪大法が伝えられたことは、人類全体の平和にも大きく貢献していると言えるだろう」と自身の思いを語った。
■階級闘争による共産主義革命は失敗した
羅宇氏の父親は中国共産党の元老の一人である羅瑞卿大将。そのため羅宇氏自身も「紅二代」と呼ばれる中国共産党のエリートだった。だが羅宇氏が中国共産党政権を見つめる目は厳しい。軍中枢部にいた羅宇氏は党内の腐敗の波に飲み込まれるのを嫌い、1989年の「六四天安門事件」の後に米国に亡命した。羅宇氏は、現在の中国共産党は腐敗しきっていると考えている。
「今振返ってみると、20世紀に広がったマルクス共産主義は本当に邪悪なものであり、このような階級闘争を理念とする革命や統治は、社会に通用しない失敗したものだということは明らかになっている」
■法輪大法の教えを実践することは中国を救う道
羅氏は、法輪功は中国社会にとって希望であると考えている。「このタイミングで『真・善・忍』を掲げる法輪大法が世の中に伝えられた。佛法修錬である法輪大法は現代的な気功という考え方で中国の民間に伝えられ非常に信仰心の厚い人々の力を一つに集結させた。私は、これが中国を救う一つの道だと考えている」
また、中国共産党政権については次のように分析している。「みんなが『真・善・忍』の理念に基づいてあらゆる階層や階級間の矛盾、社会の矛盾に対処することができれば、中国の一党独裁体制下で生まれたあらゆる問題が解決に向かうだろう。政治的な問題、経済的な問題、金融関連の問題、社会のあらゆる階層における問題など、全てを徐々に解決できる。これはつまり、私が主張している段階的で秩序立った民主化のことでもある。一党独裁政治は必ずとん挫する。中国共産党はもう転覆寸前なのだ。このシステム自体がすでに袋小路に入っているのだから」
■法輪功弾圧の違法問題について、現政権はその責任を追及すべき
このところ、法輪功学習者が当局に拘束されても、その後放免になるというケースが相次いでおり、その数も少しずつ増加している。羅宇氏は、法輪功問題について中央からの統一した方針が欠けているため、現場が混乱して勝手に判断しているようだと指摘している。「学習者の摘発を続け、有罪判決を下し続けている地域もあれば、拘束はするがそのまま何もせず釈放している地域もある」。
「特に裁判官や検察官など法律部門にいる人達の多くが、これ以上江沢民の片棒を担いで犯罪に加担したくないといった考えが広まっているようだ。そのため彼らは、拘束した学習者らに罪を問わず、すぐに釈放している。だがやはり、拘束されたり裁判にかけられたりする人の方が、釈放される人よりも多い。100人が捕まったとしたら、釈放されるのはそのうち10人程度だろう」
「法輪功を修練するという行為は、法律的にも、憲法に照らしても、何の問題もない。江沢民による弾圧政策は、完全に違法なものだ。現在の政府や党のリーダーは、それについてどう考えているのか態度をはっきりさせるべきだ。口をつぐんでいないで、何もなかったかのように振る舞うことなどできないはずだ。だがいまだに何の動きもない」。
■習近平主席に対し、公開状を出して呼び掛け
羅宇氏はこれまでに何度も習近平主席に対し、公開状を出して呼び掛けている。「あなたは法輪功迫害政策に全く関係していない。だが法輪功弾圧は間違いなく違法に行われたものでもある。中国を法治国家にするとご自分で言わなかっただろうか?事件は必ず立件すると明言したため、20万人以上もの中国人が江沢民を告訴した。だが江沢民はまだ立件されていない。この件はあなたが首謀者ではないため、世間はあなたが江沢民の犯した罪を肩代わりさせられていると考えている。だが、(今党首となっている)あなたがこのまま党内部で法輪功迫害をやめさせたり、公に謝罪したりしなければ、人々はじきに『習主席は江沢民から罪をなすり付けられたのではなく、共犯者だったのだ』と言うようになるだろう」。
羅宇氏は、肝心なことは、習主席をはじめとする現政権が法輪功弾圧政策に対し決断を下すことだと明言している。「もしあなたが(法輪功弾圧政策の)違法性を認識して国民に対しすべてを明らかにし、過ちを認め、被害者への賠償を行うことができるならば、国民からの支持が得られるだろう。だが、これからも弾圧政策を継続するならば、あなたは共犯者だ。ならばあなたは、国民から今の立場を追われるしかない。この(法輪功迫害)行為が人道に反しているからだ」
■習主席の「決心」を鈍らせるもの
羅宇氏はまた、習主席は六四天安門事件と法輪功弾圧政策という二つの問題について、いずれも法治国家として対応し、立憲国家への道を歩むという決心をしていないと分析している。
「なぜ決心がつかないのか。恐らく習主席が直面している問題と、我々の考えが完全に同じではないのだろう。習主席は江派から強い抵抗を受けており、社会の安定化という問題も抱えている。私は習主席に対し、この二つの問題をうまく処理できれば、国民からの支持を得ることができ、孟子曰く『人心を得る者天下を得る』となるのだ、と公開状で説得している」
羅氏は「習主席はおそらく、この二つについて過ちを認めてしまったら、共産党に対する不信感が内外に広がると恐れているのだろう。だが習主席は反腐敗運動を推進した時点で、不信感などすでに広がっている。だからこそ、国民の支持を得ることができるかどうかに注目すべきだと私は思う。だが未だにその(二つの問題を解決しようとする)兆しがないことに、失望感を感じている」と最後に語った。
(翻訳編集・島津彰浩)
【ニュース提供・大紀元】《FA》