AKB総選挙1位は指原、「アイドル」という枠で捉えきれない彼女の立ち位置
2017年6月18日 20:58
■2017年の総選挙ではさっしーが1位に
6月17日にAKBグループによる第9回総選挙の開票が行われた。2009年から毎年行われている行事だが、開票の結果、指原莉乃が1位となった。彼女が総選挙にて1位になるのは4度目で、昨年の史上初の連覇に続く、こちらも初の3連覇となった。
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■さっしーが人気を集める理由
指原莉乃は1992年生まれの大分県出身。元々はAKB48のチームBに所属しており、第1回総選挙では27位という順位からスタートした。他のAKB所属のアイドルと比べれば、アイドルとしての素養は決して高くないイメージがある通称「さっしー」。そのため、活動初期はセンターに恵まれる機会も少なく、メディアに露出することも少なかった。
しかし、アイドル離れしたきわどい発言や変顔を武器に、総選挙が開かれる度に順位を上げた指原。そして、2013年に開かれた第5回総選挙では初の1位に輝いた。このとき「恋するフォーチュンクッキー」で初のセンターを飾ることになると共に、AKB48から異動したHKT48で初選抜も果たした。
2017年の第9回総選挙でも1位となった指原は、誰も無しえなかった総選挙3連覇を果たすほどの実力者となっていた。現在はHKT48の劇場支配人であると共に、STU48のメンバーも兼任。また、アイドル以外での活動も盛んで、バラエティー番組で彼女を見ない日はないだろう。
■アイドルの枠を超えたタレントに進化
指原が登場する各バラエティー番組を見ていると、彼女はどこか卑屈だが予想より斜め上のコメントをすることが多い。この発言内容からもあまりアイドル向けとは思えないイメージがあるが、そのギャップこそが彼女の原動力であると共に、人気の秘密なのかもしれない。
2度目の1位を獲得した第7回総選挙での受賞スピーチで「私のようにいじめられて、ひきこもりで親に迷惑を掛けてしまった皆さん。日の当たっていない皆さん。私はもう一度1位になれた」というコメントを残している。さらに、「わたしは落ちこぼれです。選ばれた人間ではありません。全国の落ちこぼれの皆さん。わたしの1位をどうか力に変えてください!」とまで宣言した。
指原自体が過去に暗い思い出を背負っており、本人もそれを自覚していたようだ。しかし、そんな彼女がルックスに頼らず、トークや変顔、キャラクター性を武器に芸能界を生き抜いた。そんな懸命にアイドルとして活動しようとする彼女の姿に、自然と惹かれる人がいるのかもしれない。
■今ではファッション誌にも登場
指原の人気は止まるところを知らないが、彼女は女性にも人気があるようだ。その事実を裏付けるのがインスタグラムでのフォロワー数だろう。指原のインスタグラムのフォロワー数は30万人を超えており、女性が多いインスタグラムでこの数値を見ればその人気の一端がわかる。また、インスタグラム関連で女性ファッション誌にも登場しており、独自の目線で使い方をレクチャーしていた。
暗い過去を持つ指原だが、それを負い目にせずむしろ武器にすることで、彼女はアイドルとしてだけでなくタレントとしても成功を果たした。そんな彼女は今後、芸能界でどのように生存を続けていくのか注目していきたいところだ。(記事:藤田竜一・記事一覧を見る)