映画から暴力・性的シーンカットの「Clean Version」、米ソニーが提供
2017年6月18日 07:22
米Sony Pictures Entertainmentが映画の人気作品に家族での視聴に適するよう編集を加えた「Clean Version」の提供を開始した(公式サイト、Hollywood Reporterの記事、Consumeristの記事、The Next Webの記事)。 Clean Versionはテレビ放送や旅客機の機内エンターテインメントサービスで使われているバージョンで、暴力的なシーンや性的なシーン、不適切な言葉などをカットしたものだという。単体での提供は行われず、iTunesおよびVudu、FandangoNOWでオリジナルバージョンの特典コンテンツとして提供される。現在提供されている24作品のうち19作品はオリジナルバージョンのレーティングがPG13であり、3作品がPG、2作品がRとなっている。 しかし、Clean Versionを機内やテレビ放送以外で提供することに対し、映画製作者などから反対の声も出ている。全米監督協会(DGA)では、劇場以外のプラットフォームで映画作品が提供される場合、作品の監督はプラットフォームごとに編集する権利を持つと主張している。監督に再編集の機会を与えず、あるプラットフォーム向けに編集したバージョンを別のプラットフォームに流用するのは契約違反になるとのこと。 Sony側は事前に監督や代理人と話し合ったと述べているが、Clean Versionの2作品を監督しているアダム・マッケイ氏の代理人によれば、マッケイ氏は何も聞かされておらず、提供に合意することもないだろうとのことだ。