量的緩和策の出口政策
2017年6月9日 16:19
*16:19JST 量的緩和策の出口政策
報道によると、日銀の岩田副総裁は8日、参院財政金融委員会に出席し、物価目標達成後の出口戦略について「その時の物価や金利情勢、それに合わせた日銀の金融政策によって変わる」と指摘し、現状でのシミュレーションは「かえって市場の混乱をもたらす」と答えた。来週15-16日に開かれる日銀金融政策決定会合では、金融政策の現状維持が決定される公算だが、市場関係者の間では「量的緩和策からの出口戦略(政策)について来週の金融政策決定会合で議論されることはない」との見方が多い。
ただし、長期国債の保有残高が年間約80兆円に相当するペースで増加するよう買入れを行うことについては、直近の買い入れペースが80兆円を下回る状況となっていることから、買い入れペースに一定の幅を持たせることが検討される可能性があるとみられている。一部の市場関係者は「このような変更は円高・ドル安につながる可能性がある」と指摘し、米利上げ後にドル・円相場が円安方向に大きく振れる可能性は低いと見ているようだ。《MK》