1日の米国市場ダイジェスト:ダウは135ドル高、米景気への懸念後退

2017年6月2日 07:42

*07:42JST 1日の米国市場ダイジェスト:ダウは135ドル高、米景気への懸念後退
■NY株式:ダウは135ドル高、米景気への懸念後退

NYダウ ナスダック
終値:21144.18 終値:6246.83
前日比:135.53 前日比:48.31
始値:21030.55 始値:6215.92
高値:21144.18 高値:6247.07
安値:20994.22 安値:6200.45

1日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は135.53ドル高の21144.18、ナスダックは48.31ポイント高の6246.83で取引を終了した。5月ADP雇用統計が予想を上回る堅調な内容となり、買いが先行。米国債利回りの上昇で、昨日下落した金融株に買い戻しが広がったほか、5月新車販売台数が前年同月比で横ばいとなり、数か月続いた減少に歯止めがかかったことも好感され、上げ幅を拡大した。トランプ大統領は地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」から離脱する方針を発表したが、株価への影響は限定的だった。セクター別では半導体・半導体製造装置を除いて全面高となり、自動車・自動車部品やヘルスケア機器・サービスの上昇が目立った。

ネットワーク・セキュリティのパロアルト・ネットワークス(PANW)は決算内容が予想を上振れ、大幅上昇。自動車大手のフォード(F)は5月の新車販売台数が前年同期比で増加し、堅調推移。農業機械のディア(DE)は建機などを手掛ける独ヴィルトゲン・グループの買収を発表し、買われた。一方で、法人向けハードウエア・サービス事業のヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)は決算内容が嫌気され、下落した。

明日の雇用統計では非農業部門雇用者数が18.2万人増、失業率は4.4%が予想されているが、予想を大きく下回らない限り、6月の利上げが確実視されるだろう。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:米5月ADP雇用統計の大幅増を受けてドル買い優勢

1日のニューヨーク外為市場でドル・円は、111円09銭から111円48銭まで上昇し、111円37銭で引けた。米国の5月ADP雇用統計(民間雇用者数)が予想を大きく上回る増加となったことをきっかけに、ドル買いが優勢になった。ユーロ・ドルは1.1202ドルから1.1234ドルで推移し、1.1213ドルで引けた。ユーロ・円は124円64銭から125円09銭まで上昇した。ポンド・ドルは1.2838ドルから1.2916ドルまで上昇。英総選挙警戒のポンド売りが一服して、買い戻しが優勢になった。ドル・スイスフランは0.9692フランから0.9720フランで推移した。

■NY原油:反発で48.36ドル、米国在庫減少で買い、パリ協定脱退観測で売り

NY原油先物は反発(NYMEX原油7月限終値:48.36↑0.04)。48.21ドルから一時49.17ドルまで上昇した。この日発表された米エネルギー情報局(EIA)の週報(週次石油在庫統計)で、国内全体の原油在庫が予想を大きく上回る642.8万バレル減少。また、原油先物の受け渡し拠点オクラホマ州クッシングの在庫や、ガソリン在庫も減少したことから、買い戻しが急速に強まった。しかし、引けにかけて、「トランプ大統領が協定からの脱退を発表へ(関係者)」と伝えられたことで、米企業による増産の可能性が売り材料視に。上昇幅をほぼ失う格好となった。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  22.63ドル +0.22ドル(+0.98%)
モルガン・スタンレー(MS) 42.61ドル +0.87ドル(+2.08%)
ゴールドマン・サックス(GS)215.01ドル +3.75ドル(+1.78%)
インテル(INTC)      36.12ドル +0.01ドル(+0.03%)
アップル(AAPL)      153.18ドル +0.42ドル(+0.27%)
アルファベット(GOOG)   966.95ドル +2.09ドル(+0.22%)
フェイスブック(FB)    151.53ドル +0.07ドル(+0.05%)
キャタピラー(CAT)     105.65ドル +0.22ドル(+0.21%)
アルコア(AA)       32.94ドル ---ドル(0.00%)
ウォルマート(WMT)     79.81ドル +1.21ドル(+1.54%)
スプリント(S)       8.55ドル +0.06ドル(+0.71%)《HT》

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