超新星爆発なしにブラックホール化した天体を観測した可能性
2017年6月1日 08:25
質量の大きい恒星は、最後に「超新星(supernova)」と呼ばれる爆発を起こし、場合によっては中性子星やブラックホールになると考えられていた。しかし、超新星爆発を起こすことなしに恒星がブラックホールになったのではないかと考えられる現象が観測されたという(アストロアーツ、産経新聞、Engadget Japanese)。
地球から2200万光年離れたケフェウス座の渦巻銀河「NGC 6946」にある恒星「N6946-BH1」は2009年に輝き始めたが、2015年にはその姿が見えなくなり、追加観測の結果この天体自体が消滅してブラックホールになったという結論になったという。
NASAの研究チームはこれについて、「恒星がブラックホールに生まれ変わる瞬間を初めて捉えた可能性がある」と発表している。消滅の原因などは分からないが、超新星爆発の観測数の少なさから考えると、このように超新星爆発なしにブラックホール化する天体は一定数存在する可能性があるという。