Chaos Computer Club、Galaxy S8の虹彩認証を突破
2017年5月27日 21:36
Samsungの新フラッグシップスマートフォン、Galaxy S8には虹彩認証機能が搭載されているのだが、Chaos Computer Club(CCC)のstarbug氏が写真を使って突破することに成功したそうだ(CCCのニュース記事、デモ動画ページ)。 虹彩認証を突破する手法としては、虹彩の写った目の写真をレーザープリンターで実寸印刷し、眼球のカーブを真似るために普通のコンタクトレンズを載せるというものだ。コンタクトレンズにより、虹彩認証システムに本物の目と認識させることができたとのこと。レーザープリンターはSamsungの製品で最もよい結果が得られたそうだ。 必要な写真はデジタルカメラの夜間撮影モードを有効にするか、赤外線フィルターを除去すれば簡単に撮影できるという。デモでは200mmのレンズを搭載したデジタルカメラを用い、5mほどの距離から撮影した写真を使用している。 高解像度の顔写真がインターネットで公開されていれば使用できることもあるが、瞳の色が濃い場合は虹彩の詳細な画像が得られないこともある。デジタルカメラで赤外線領域をキャプチャーできるようにすることで、こういった瞳でも虹彩認証突破に使用可能な写真が撮影できるとのこと。 starbug氏はiPhone 5sの発売直後にTouch IDの指紋認証を突破している。指紋の写真と比べて虹彩の写真は入手しやすいため、認証が突破されるリスクは高い。今回の手法は指紋認証突破よりも簡単だ。スマートフォンに保存されているデータや支払い機能を保護したいなら、指紋認証や虹彩認証といった生体認証ではなく、PINコードを使用するようCCCのDirk Engling氏は推奨している。 これについてSamsungでは、デモ動画では簡単に見えるが、現実的なシナリオではないと述べているとのことだ(The Korea Heraldの記事)