日本のサザエは「新種」だった
2017年5月21日 21:14
あるAnonymous Coward 曰く、 新聞各紙のオンラインサイトで一斉に報道されていますが、日本産のサザエは「新種」だったことが判明したそうです(時事通信ニュースの記事、毎日新聞の記事)。 正確には今まで日本産サザエは中国産サザエと混同されていて、正式な学名がまだついていなかったので、岡山大大学院環境生命科学研究科の福田宏准教授が新たに命名したのだそうです。 魚市場でシーラカンスが売られているのを見つけた、魚屋さんで新種の貝を見つけた、みたいな話はありますが、こんなこともあるのですね。
日本や韓国に産するサザエはこれまで「Turbo cornutus」という学名で呼ばれていたが、この学名は中国南部や台湾に産するナンカイサザエに限定して使われるべきものだったという。一方、日本の研究者が1995年、ナンカイサザエとサザエを識別し、ナンカイサザエの方に「Turbo chinensis」という学名を付けているが、今回の発見により無効な学名となった。また、日本産を意味する「Turbo japonicus」という学名もあるが、こちらは命名時にモーリシャスに産する種と入れ替わってしまっており、結果としてサザエにはこれまで一度も学名が付けられていなかったとのこと。そのため、サザエは新種として「Turbo sazae」と命名された(岡山大学のニュースリリース、論文アブストラクト)。