第一生命、「循環器疾患リスクチェックツール」公開

2017年5月20日 17:38

 第一生命保険は、国立がん研究センターのホームページに「循環器疾患リスクチェックツール」を一般公開した。

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 第一生命と国立がん研究センターは、2016年9月より「医療ビッグデータ」の共同研究を開始。第一生命の医師を、国立がん研究センターの「社会と健康研究センター」に派遣し、疾病予防や健康増進のための研究も行っている。「循環器疾患リスクチェックツール」は、この共同研究の第一弾として公開されたもの。

 リクスチェックツールは、国立がん研究センターの20年に及ぶ研究成果を反映して作られた。10万以上の生活習慣を追跡して、データを収集し、その結果をもとに開発されたツールだ。ホームページ上で身長、体重、血圧、降圧剤の服用の有無、コレステロール値など健康状態や生活習慣を入力すると、今後10年間の循環器疾患(心筋梗塞・脳梗塞・脳卒中)の発症リスクが分かる。

 また、このツールでは、発症リスクを診断できるだけでなく、第一生命が生命保険事業から得た、保険医学に関する情報をもとに発症リスクの軽減や予防、健康増進に関する有益かつ効果的な情報を提供する。循環器病の発症リスクを高める要因について、各人の健康状態や食事や運動、喫煙、飲酒などの生活習慣に照らし合わせ、約500万パターンの健康状態改善に関するアドバイスを利用者に提供する。

 政府は、2008年から10年間、5年毎に医療費削減のための医療費適正化計画を都道府県と一体となって実施。その取組の一つとして、生活習慣病の有病者や予備軍を25%削減する方針が立てられ、健診の受診率向上や啓発活動が実施された。2023年から団塊の世代が後期高齢者になると、その増加に伴う入院費や入院外の診療費の増加が懸念されている。

 第一生命では、今後も国立がん研究センターとの連携を強化し、共同研究への取り組みを推進、国民の健康寿命の伸長や医療費適正化など国や国民の課題解決に向けて貢献することを目指す。(記事:服部小夜子・記事一覧を見る

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