映画『ハートストーン』アイスランドの自然舞台の切なくも美しい青春

2017年5月20日 11:12

 映画『ハートストーン』が、2017年7月15日(土)より、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国の劇場で順次公開される。

 近年『好きにならずにいられない』、『ひつじ村の兄弟』、『馬々と人間たち』など国際映画祭で高い評価を得ているアイスランド映画。人口33万人の小さな島国・アイスランドの俊英グズムンドゥル・アルナル・グズムンドソンが手がけた本作『ハートストーン』も、同氏にとって初の長編作品ながら、各国の映画祭で既に40以上の賞を獲得している。

 10代の頃の友人との実際の想い出をベースにした本作は、東アイスランドの雄大で美しい自然が広がる漁村を舞台に、思春期をむかえた少年少女たちの危うく儚く繊細な感情を残酷なまでに切り取った、監督の自伝的ラブストーリーだ。

 主演の一人ソール役には、青春映画の金字塔『スタンド・バイ・ミー』のリヴァー・フェニックスを彷彿とさせ、本作が俳優デビューとなるバルドル・エイナルソン。そして、もう一人の主演クリスティアン役には、金髪長身で憂いある表情が魅力のブラーイル・ヒンリクソン。美少年ふたりの等身大の自然な演技は、国内外で数々の男優賞に輝いている。

 タイトルの『ハートストーン』とは、アイスランド語の題名『Hjartasteinn』の直訳。グズムンドゥル監督が「Heart(ハート)」と「Stone(ストーン)」という2つの単語を合わせて作った造語で、それぞれの単語は〝温かい感情”と〝厳しい環境”という意味だ。

 アイスランドという厳しい環境で育まれる温かい感情。詩的な響きもあるこのタイトルは、切なくも美しい青春を瑞々しく切り取った本作にとって、これ以上のものはないものだろう。

【ストーリー】
東アイスランドの雄大で美しい自然が広がる漁村。ソールとクリスティアンは幼なじみで何をするのも一緒の大親友。思春期にさしかかり、ソールは大人びた美少女ベータに夢中になる。一方、クリスティアンはそんなソールの気持ちを知り上手くいくよう後押しするものの、内に秘めた親友への特別な感情に気づき当惑する。

【作品情報】
映画『ハートストーン』
公開日:2017年7月15日(土)より、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国の劇場で順次公開
監督:グズムンドゥル・アルナル・グズムンドソン
出演:バルドル・エイナルソン、ブラーイル・ヒンリクソン
原題:Hjartasteinn/英題:Heartstone

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