英中銀の金融政策の行方

2017年5月12日 19:34


*19:34JST 英中銀の金融政策の行方
 英中央銀行金融政策委員会(MPC)は11日、金融政策の現状維持を決定し、円滑な欧州連合(EU)離脱が実現できれば、英経済は今後数年間、底堅い成長ペースを維持するとの見解を表明した。このため、政策金利は市場予想よりも早い時期(2019年終盤以前)に引き上げる必要が生じる可能性があるとの見方を示した。インフレ見通しについては2017年終盤に2.8%を上回る水準まで上昇し、ピークに達すると予想している。

 カーニー英中銀総裁はインフレ見通しについて、「賃金が物価に追いつかず、所得の実質の伸びはマイナスになる」と予想している。英中銀は2017年のGDP成長見通しを前回2月の+2.0%から今回は+1.9%に引き下げており、11日の欧米市場ではポンド売りが優勢となった。ただ、EUからの円滑な離脱への期待が高まった場合、ポンド相場の過度の先安観は後退し、リスク選好的なポンド買いがやや強まる可能性は残されている。《MK》

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