古舘伊知郎オフィスがファッションハブ「アンドメイド. キタサンドウ」を北参道に
2017年4月29日 16:49
(右から)古舘伊知郎氏、篠原ともえさん、荒木浩二MMB事業本部エグゼクティブプロデューサー。篠原ともえさんは、自分でデザイン、仕立てたオリジナルのドレスで登場した
服づくりに特化した会員制共同ワーキングスペース「アンドメイド. キタサンドウ(andMade.kitasando)」が28日、東京・北参道にオープンした。運営は、アナウンサーの古舘伊知郎氏が1984年に立ち上げた古舘プロジェクト(東京、佐藤孝社長)。
「アンドメイド. キタサンドウ(andMade.kitasando)」は、「服は「買う」から、「創る」へ。」をコンセプトにしたファッションFAB施設。会員登録を行えば、施設内の機材を利用して、自由に服づくりを行うことができる(一部事前予約制)。2フロア・約80坪の施設内には、JUKIのサポートにより、工業用ミシンやフリーハンドで使用できるキルトミシンなどを設置。オリジナルテキスタイルが印刷できるプリンターや、革小物などの副資材製作ができるUVプリンター、3Dプリンター、幅広い素材に対応するレーザーカッターなど、プロ向けのハイスペックな機器も揃えた。クリエイターによるトークイベントや、初心者向けのワークショップなどもあり、服づくりのレベルに応じて利用できるのが特徴。料金は、1時間600円、1日使い放題3,500円、月額定額9,800円、年間定額98,000円など。
オープン当日、施設の概要について実況中継形式でプレゼンテーションを行い会場を沸かせた古舘氏。古舘氏は、「ファッションがボーダーレス化しているなか、いまだに年齢や職業によるファッションの枠に閉じ込められている人も多い。私の世代にも、自分だけの洋服が欲しいという欲求は潜在的にあるはず。その風穴をあけるのがアンドメイド」とコメント。デザイナーのマイケル・コースが着こなしていた黒色のピーコートが目下の理想だといい、「全体的にかたすぎず、さらりと着こなしていたのが印象的だった。例えば、レディスの仕立てを取り入れたメンズ服があっても面白い。こうした妄想を具現化できる場でもある」と独自の考えを披露した。また、古舘プロジェクトに所属し、ファッションデザインも行うタレントの篠原ともえさんは、「こういう空間ができるのを待っていた。自由にクリエーションし、世界に発信できるようなデザインが生まれてほしい」と語った。
同社が「アンドメイド」運営とともに力を入れるのが、クリエイターの発掘だ。同施設運営のために立ち上げたMAKE MY BRAND事業本部の荒木浩二エグゼクティブプロデューサーは、「自分でデザインし、作った服を自らテレビで着用する、まさに篠原ともえのような存在。スター性のあるクリエイターをマネジメントし、プロデュースするのが、芸能の仕事を行う私たちの強み」とし、今後は、福岡や京都、札幌など地方への進出も視野に入れるが、「会員を増やすことより大切なのは、1人でも多くのスターが生まれること」と強調した。今後は若手クリエー ターの育成支援プロジェクトを始動するほか、同施設で製作された作品を、タレントやアーティストに衣装として提供したり、テレビ番組での連載企画などを通して、露出を増やすことなども計画している。
▪「アンドメイド. キタサンドウ」公式サイト http://andmade.tokyo
施設内に置かれているミシンやプリンターなどについて、実況中継形式でプレゼンテーションする古舘伊知郎氏。 東京五輪・パラリンピックのロゴを手がけた野老朝雄氏がロゴデザインを担当