北朝鮮、弾道ミサイルを発射
2017年4月29日 10:37
日本政府の発表によると、29日午前5時30分頃、北朝鮮内陸部より1発の弾道ミサイルが発射された模様。発射は失敗し、ミサイルは北朝鮮国内の内陸部に墜落したものと見られる。韓国メディアの報道によれば、発射から数秒後に空中爆発したと見られ、韓国軍はミサイルの種類やその他の情報について分析中であるという。一部では、日本海に墜落したとの報道もある。
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日本政府は、「北朝鮮情勢に関する官邸対策室」において情報を集約、緊急参集チームを招集して対応を協議した。
安倍晋三内閣総理大臣は、この報告を受け、情報の収集と分析について全力を挙げ、国民に迅速かつ的確な情報提供を行うこと、航空機、船舶の安全確認を徹底して行うこと、また「不測の事態に備え万全の態勢を取る事」についての指示を行った。
また日本政府は、安保理決議への重大な違反となる北朝鮮の、度重なる挑発に対し、厳重な抗議を行ったという。
なお、日本国内でもこの事態を受け、交通機関の乱れなどの影響があった。
改めて説明するまでもないが、北朝鮮を巡る極東情勢は、ここしばらくにわかに緊張の度合いを高めている。風説に過ぎないとはいえ朝鮮戦争再開の噂までもが頻繁に飛び交っており、ミサイルの発射は16日にも行われた(こちらも失敗に終わっているが)し、アメリカのトランプ大統領は、事実上武力行使までもを視野に入れた状態で推移を見守っている状況である。
外務省の海外安全ホームページでは、北朝鮮ならびに韓国について明確な渡航危険度レベルは示されていないが、「朝鮮半島情勢は引き続き予断を許さない状況にあり、最新の情報を入手して安全対策を心がけてほしい」という旨が両国について示されている。
今後の事態の推移がどうなるかは、現状では我々の知りうる範疇を越えていると考えられ、安易な情報に踊らされることなく、慎重に警戒を続けていくことが肝要であろう。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る)