乃木坂46、松村沙友里の大躍進!

2017年4月28日 20:28

 今から3年ほど前。乃木坂46白石麻衣がレギュラー出演していた競馬番組『うまズキ!』に、引退した橋本奈々未さんと、松村沙友里が出演していたときに、こんなやり取りがあった。

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 ジャングルポケット斉藤が、3人を褒めたのだが、「橋本さん、アイドルに女優としてがんばっている」「白石さん、アイドルに、モデルとしても活躍してますね」「そしてさゆりんご…も、一生懸命頑張っている!」このくだりの後、松村は本当に泣きだしてしまい、斉藤は大慌てで謝罪するという一幕が放送されたのである。

 芸人としては、オチに使ったわけで、あながち間違いではないのだが、確かにこの当時、乃木坂御三家と言われた白石、橋本、松村の中で、外の仕事で結果を出していた2人に対し、松村は内輪の番組でこそ存在感を示していたが、一歩遅れをとっていた感は否めない。

 このときは、松村はモデルもやっておらず、また乃木坂に入って何をするのかという明確な目標もなく、いろいろ悩んでいた時期だったのだろう。番組で見せるバラエティキャラとは裏腹に、根暗で自分に自信が持てず、ネガティブ思考であることが、じわじわとファンには伝わり始めたところで、あのスキャンダルが起き、釈明の拙さ、さらには内定と言われた紅白の落選も重なって、一気に壮絶としかいいようのないバッシングの餌食となってしまった。

 前置きが長くなってしまったが、そんな松村沙友里が、今、八面六臂の大覚醒を見せている。

 アニメ好きが高じて、「声優同好会」を作ったことがきっかけだったのかどうかわからないが、アニメ関係の仕事が増え、さらに、本人が夢だったと語る声優の仕事も、ゲスト声優から始まって、映画『ドラゴンキングダム』の主人公役、さらには、テレビシリーズである『クリオネの灯り』にも主役として抜擢された。

 そして本日、28日には、昨年の『すべての犬は天国へ行く』に続き、二度目となる、そして外部からのオファーである『FILL-IN~娘のバンドに親が出る』という舞台への出演が発表された。その一方、乃木坂内では、「さゆりんご軍団」を結成し、なかなか日の当たらなかった2期生たちをバックアップし、3期生や妹分である欅坂のメンバーとも親交を深めている。

 ネガティブで、内向的だった以前とは別人のように、パワフルに、貪欲に、そして誠意をもって必死にがむしゃらにファンの期待に応えようとする姿勢は、生駒や秋元真夏のように、もはや乃木坂の支柱としての自覚と責任感を感じさせ、可愛いだけ(失礼)だった“さゆりんご”から完全に脱皮し、気高く強く美しい松村沙友里を作り上げているといっていいだろう。

 思えば、スキャンダルからのバッシングがまだ激しかったころ、松村は「最近は演技をしたいと思うようになった」とインタビューで答えている。スキャンダルはファンにとっては悲しいことだし、腹立たしいことかもしれないが、もし、彼女が自分の目標を見つけ、殻に引きこもってしまう弱い自分からの脱却のきっかけになったのであれば、それもまた彼女の成功への重要なファクターであったのかもしれない。

 いずれにせよ、遅れてきた御三家、年長グループがさらに上昇するための起爆剤として、彼女の存在から目が離せない。(記事:潜水亭沈没・記事一覧を見る

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