マンガアプリトップ3は「LINEマンガ」「comico(コミコ)」「マンガワン」

2017年4月16日 21:52

 視聴行動分析サービスを提供するニールセン デジタルは、スマートフォン視聴率情報Nielsen Mobile NetView(ニールセン モバイル ネットビュー)のデータをもとに、2017年2月のマンガアプリの利用状況を発表した。

 まず、マンガアプリの利用者数を見ると、2017年2月時点で100万人を超えているのは6サービスとなり、1位は「LINEマンガ」の279万人、次いで「comico(コミコ)」の260万人、3位は「マンガワン」の247万人となった。4位以下は100万人程度の利用者となり上位3アプリと100万人以上の差があったという。また、過去6ケ月間の利用者数の推移は、ほぼ横ばいだった。

 次に、各アプリの一人あたりの月間利用回数(セッション数)と一回あたりの利用時間をみると、上位3アプリは、月に20回程度、4位以下でも10回以上利用されていた。利用時間も6分~9分程度の長さで利用されていた。

 最後に、各アプリ利用者の男女構成比を見ると、「LINEマンガ」、「comico」では女性の利用者の割合が65%となり、「マンガワン」、「マンガボックス」、「少年ジャンプ+」では反対に男性の利用者割合が60%超となっていた。年代構成では、「LINEマンガ」の利用者の44%が20代以下であり、また、その他のマンガアプリでは20代以下の利用者構成比は60%程度になっていた。

 同社エグゼクティブアナリストの中村義哉氏は、「マンガアプリの利用者数は上位3アプリとも200万人超で推移しており、一定規模の利用者を取り込めている状況が分かりました。また、各アプリの月間利用回数は10回以上となり、一回あたりの利用時間を見ても、マンガ2、3話程度を読む長さで利用されていました。つまり週に2回以上の頻度で、定期的に作品を読んでいる状況が見えてきます。

 これは、往年の人気マンガが無料で読めたり、オリジナルの新作を精力的に配信したりと、幅広いジャンルの作品を定期的に更新することで、読者を引き付けている結果であると思います。マンガアプリは、ユーザーが定期更新中の作品のファンとして定着すると、アプリを継続して利用する期間は長くなるので、ユーザーと定期的に長期にコミュニケーションすることが可能になります。企業としても自社のターゲットとする消費者との長期のコミュニケーション施策やブランディング施策を考える際に利用できるメディアの一つとなりえるのではないでしょうか。また、昨今は、『マンガワン』や『少年ジャンプ+』のように、従来から出版されている漫画雑誌で連載中の作品もアプリ上で積極的に展開されています。確立されたブランドを持つマンガ雑誌のアプリが積極的にビジネスを展開することで、マンガアプリの利用者が、さらに拡大していくのか、その動向に注目していきたいと思います」と述べている。(編集担当:慶尾六郎)

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