GPSタグを逃走車に打ち込み追跡する装置、米捜査機関で導入進む
2017年4月15日 21:10
逃走車の追跡が危険なカーチェイスに発展することを防ぐため、米国各地でGPSタグを対象車両へ打ち込んで追跡に使用するシステムを導入する捜査機関が増えているそうだ(FOX31 Denverの記事、Consumeristの記事、動画)。 スラドでも以前話題になったこのシステムは、StarChaseという企業が開発したもの。粘着性のGPSタグを圧縮空気で射出する装置とWebベースのリアルタイムGPS追跡ポータルがセットになっている。射出装置はパトカーのフロントグリルに搭載し、逃走中の車にGPSタグを打ち込む。一度貼り付いたGPSタグは簡単に取り外せないため、GPSで追跡して車両が停車したところで確保すればいい。 このシステムは既に30州以上の捜査機関が導入しており、導入9か月が経過したコロラド州アーバダの警察では、85%の命中率だという。導入には警官のトレーニングを含め、パトカー1台当たり約5,000ドルかかり、2年目からの費用は1,000ドルかかる。StarChaseの製品と直接競合するシステムはないが、捜査機関の資金不足が競争相手になっているそうだ。 米国では合衆国憲法修正第4条で不合理な捜査が禁じられているが、装置を意図したとおりに使用する限りは合法であることは、アメリカ自由人権協会(ACLU)も認めているとのことだ。