お宅の空気環境は大丈夫? 最新の全館空調が快適で凄い
2017年4月15日 09:58
住宅内の「空気環境」への関心が高まっている。
戸建て、マンションを問わず、現代の家は気密性と断熱性が優れている。室内の温度を逃がさず、室外の暑さや寒さを遮断することで、冷暖房の効率もあがり、省エネルギーにも貢献する。しかし、その一方で換気をしっかりと行わないと、汚れた空気や臭いなどが室外に逃げずに滞留してしまい、健康被害の原因となることもある。ちなみに建築基準法で規定された居室の換気量は1時間0.5回以上、およそ2時間で室内の空気を入れ替える必要があるとされている。
また、今や社会問題となっている花粉症やPM2.5による健康被害、さらには年間の死亡者が17000人以上にものぼるヒートショックも、超高齢化社会に突入した日本の住宅においては、早急に解決すべき最重要課題の一つだ。住宅メーカー各社も、住宅内の空気環境の改善には様々な対策を講じたり、空調システムの開発に力を入れている。
例えば、パナホームが導入している、快適・新空調「エアロハス」がその代表的なものの一つだろう。
全館空調システムは大変便利だが、日本ではこれまで広く普及していない。それにはいくつかの理由が考えられる。まず、電気代が高くつくので経済的に家計の大きな負担となってしまうこと。そして、部屋ごとの温度が調整できないことや、フィルター掃除などの手間がかかってしまうことも不満とされていた。
しかし「エアロハス」は、これら全館空調システムの弱点を見事に、大きく改善・克服した、工業化住宅業界では初めてとなる、新しい概念の空調システムとなっている。まず、家中どこでも健康快適な温度に設定できるので、ヒートショック対策になる。また、部屋ごとの温度調整が可能で、各室の温度センサーが室温の変化をキャッチし自動でコントロール。しかもエコ設計で、自然の力である地熱を有効に活用し、家全体を空調しても一般的な全館空調の電気代の約56%と経済的に利用できる。さらに、HEPAフィルターを用いた空気清浄機レベルの浄化能力で花粉やハウスダストなどの健康被害からも家族を守ってくれる。お手入れが簡単になっていることもうれしい。
しかも、カビ対策にも配慮しており、夏場には高い除湿能力を発揮し、気候の良い季節は空調を止めても常にダクト内を換気の気流が止まる事はなく、ダクト内のカビにまで気を使っている優れものだ。「エアロハス」は現在、同社がこの4月から新発売する戸建住宅のフラッグシップ商品「カサート プレミアム」に標準仕様として搭載される。
また、セキスイハイムでも、鉄骨系のハイムシリーズで、独自換気空調システム「快適エアリー」、木質系のグランツーユーでは「空気工房」という独自のシステムを採用している。
こちらも床下から空気を送り込むかたちの全館空調で、空気中の熱を上手に使って、冷暖房費を抑えることに成功している。
これまでは、全館空調は快適そうだが、経済的にもメンテナンス的にも大変そうだと諦めていた人も多いのではないだろうか。しかし、パナホームの「エアロハス」やセキスイハイムの「快適エアリー」などの新世代の空調システムの評判が広まれば、日本でも全館空調システムで快適な空気環境を維持する住宅がもっと普及るのではないだろうか。(編集担当:藤原伊織)