中年オヤジが国際的な詐欺事件に関与?『ゴールド/金塊の行方』6月1日公開

2017年4月12日 16:56

 ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントは、第86回アカデミー賞(2014年)で主演男優賞を受賞した、マシュー・マコノヒー主演による最新作『ゴールド/金塊の行方』の日本公開が、6月1日(木)よりスタートすることを発表した。

 本作は、1990年代に北米の証券市場に大きなダメージを与えた「Bre-X事件」をテーマに描かれ、主人公のケニーを演じるマコノヒーは『インターステラー(2014年)』でも見せた献身的な役作りを行っている。

■シリアスな宇宙飛行士から一転、今回は「イケてない」中年オヤジに

 マコノヒーの今回の役どころは、事業の失敗により破産寸前に追い込まれている金鉱採掘者。過去の作品で見せたスマートな宇宙飛行士役や弁護士役などと違い、今回はビール腹にハゲ頭で、だらしなくネクタイを締めた姿を見せている。

 ストーリーは、インドネシアのジャングルで巨大金鉱を発見したケニーが、投資会社などからの出資を受けて、米国の金融界を巻き込むヒーローに成り上がったものの、その裏では、大きな詐欺事件が仕掛けられていた……。というスケールの大きな作品。

 金融界をシニカルに描いた『ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年)』では、強欲で個性的な役を演じたマコノヒーだけに、本作では「騙される側」に回る点にも注目したい。

■誰が騙して誰が逃げ切ったのか? 事件の謎が作品内で明らかに?

 インドネシアでは1980年代に数多くの金鉱が発見され、いわゆるゴールドラッシュが起こっていたが、「Bre-X事件」は当時起こった最大の捏造事件だ。

 採掘した金の含有量を故意に増やし、そのデータを元に「世紀の大規模金鉱を発見!」と喧伝し、株価を釣り上げた後に偽装が判明。関係者の中には、収益を上げて逃げ切った者や、自殺したとされる者も出ている。

 本作のプロモーションでは「170億ドルの金塊が一夜にして消えた?」といった表現で紹介されており、世紀の詐欺事件の手腕がどう描かれるのか、期待が高まる。

 監督は、石油利権をめぐる陰謀を描いた『シリアナ(2005年)』で、監督・脚本の両方を担当した、スティーヴン・ギャガン。サウンドトラックには、イギー・ポップが参加し、ゴールデングローブ賞にもノミネートされた。

 日本での全国ロードショーは、6月1日(木)より、TOHOシネマズ シャンテほかで予定されている。(記事:桐生忠彦・記事一覧を見る

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