被災地から避難の児童生徒へのいじめ129件
2017年4月12日 09:13
文部科学省は平成28年度に福島県から避難している児童・生徒へのいじめが認知された部分で129件あり、このうち4件は東日本大震災や原発事故に起因したり、関連したりするものだった、と発表した。
東日本大震災の影響で福島県での震災前の居住地とは別の学校に学ぶ児童・生徒の数は昨年5月1日現在で1万1828人いた。
松野博一文部科学大臣は11日、いじめ防止に向け、児童生徒に対し「東日本大震災により被災した児童生徒または原子力発電所事故により避難している児童生徒の方へのいじめが起きています。震災や避難生活により、つらい思いをされている方を、さらに傷つける行為は決してあってはならないと思います」と呼びかけ、いじめ防止のメッセージを出した。
メッセージでは「いじめを防ぐためには、相手の立場になって思いやりをもって行動することが必要です。震災を経験して、ふるさとを離れて、なれない環境の中で生活を送る友達のことを理解し、その方によりそい、一緒に支え合いながら学校生活を送ってほしいと思います」と説いている。
そして「放射線について科学的に理解することも大事なことです。そうすれば、皆さんが、こうした友達へのいじめをする側にも、見て見ぬふりをする側にもならず、いじめをなくすことができると私は信じています」と記している。(編集担当:森高龍二)