カルビー、じゃがいも不足でポテトチップスの一部商品を休売・終売へ
2017年4月11日 08:10
カルビーは、じゃがいも不足のため、ポテトチップスの一部商品を休売、もしくは終売することを決定した。ポテトチップスの原料であるじゃがいもの7割を北海道で生産しているカルビーだが、昨年8月に北海道を直撃した台風の影響で、じゃがいもが不足している。
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休売対象商品は、ポテトチップスBIGBAGうすしお味、ポテトチップスBIGBAGコンソメパンチ、ポテトチップスBIGBAGコンソメWパンチ、ピザポテト、堅あげポテトBIGうすしお味など15種類。一部地域やコンビニエンスストアで販売される商品もあるが、全国的に休売になる商品もある。
終売対象商品は、カルビー厚切りホットチリ味、ポテトチップスフレンチサラダ、ポテトチップス瀬戸内レモン味、ポテトチップス関東だししょうゆなど18種類。終売対象商品は、全国や地方で現在販売されている商品が、すべて姿を消すことになる。
休売対象商品の最終出荷日は、4月22日、終売対象商品の最終出荷日は、4月15日になる。
カルビーがポテトチップスに使用しているじゃがいもは、北海道の契約農家で栽培されている加工用だ。トヨシロというデンプン質の多いじゃがいもが使われており、カルビーが定める高い品質基準に合致したものだけが使われる。ポテトチップスだけでなく、マッシュポテトなど調理用にも加工されている。
このトヨシロという品種は、デンプン質が多く、水分量が少ないため、通常でも掘り起こす時に傷がつきやすい。傷や打撲のあとが残らないように、慎重に掘り起こされ、比重やサイズ、傷や打撲の状態をチェック、合格したじゃがいもだけがポテトチップスに加工される。
カルビーでは、昨夏相次いで北海道に上陸した台風の後にも、新商品のポテトチップスの販売を延期しているが、それだけでは済まなかったということになる。
近年、サスティナビリティ(持続可能性)の問題を論じる時に、人類の存続を直接脅かすと言われているのが、水資源の不足と食糧難だ。持続可能性を意識せずに経済活動を続けた場合、当たり前のように食卓にのぼっていた食品が姿を消すことは明らかだ。企業のCSR(社会的責任)も問われている。ポテトチップスの休売、終売をカルビーだけの問題にせず、持続可能性という側面からも捉える必要がありそうだ。(記事:服部小夜子・記事一覧を見る)