日銀短観3月調査は改善予想も素直に喜べない状況
2017年4月3日 08:39
*08:39JST 日銀短観3月調査は改善予想も素直に喜べない状況
本日3日に公表される日本銀行1-3月期短観(2017年3月調査)の業況判断DIは、大企業製造業で前回調査の+10から+14に改善する見込み。国際商品市況の回復や需要が持ち直していることが要因。先行きについては大企業製造業で前回調査の+8から+13に改善すると予想されているが、米トランプ政権が保護主義的な通商政策を導入する可能性は消えていないことから、米国向け輸出に大きな影響が及ぶことを関係者は警戒しているようだ。
日銀短観3月調査が予想に沿った内容なら、足元の株式・為替相場に大きな動きはないとみられている。市場予想を上回った場合は、短期的に株高・円安の相場展開となる可能性がある。ただし、トランプ政権の保護主義的な通商政策がドル安・円高の進行を促す要因になり得ることや、米国によって日本が為替操作国と見なされる可能性は消えていないため、リスク選好的なドル買い・円売りが大きく広がる状況ではないとみられる。《MK》