ロボホンが訪日観光客をおもてなし案内
2017年4月2日 21:41
多機能ロボット型スマートフォン、ロボホンを使った訪日観光客向けのガイドサービスが4月より羽田空港で開始される。
サービスを行うのは京浜急行電鉄<9006>、シャープ<6753>、ビジョン<9416>、フューブライト・コミュニケーションズの4社。それぞれの役割は京浜急行がロボホンレンタル事業やロボホン本体および各種関連商品の販売、シャープはロボホンの英語・中国語および基本アプリの多言語化対応、ビジョンはロボホンレンタルや販売約対応および運用で、フューブライト・コミュニケーションズは新規アプリの開発となっている。
窓口は羽田空港国際線ターミナル2階のグローバルWiFi羽田空港カウンターで、レンタル方式のサービスとなる。料金は1泊2日可の24時間1,500円、48時間3,000円、72時間4,000円、以後、12時間ごとに500円が追加される。ただし、これだけでは位置情報が使えないため、別途国内向けモバイルルーターレンタルサービスの「NINJA WiFi」使用料金が必要だ。
ロボホンが使える言語は英語と中国語に日本語。東京と神奈川の観光スポット約30ヶ所が登録してあり、事前に観光スポットを紹介するだけでなく、その場所に行けば関連する情報まで教えてくれる。親近感のある口調と配慮の行き届いた日本的おもてなしコミュニケーション能力が大きな特徴だ。
観光案内に加えてロボホンが持つ本来の機能である写真・動画の撮影やプロジェクターによる投影、音楽に合わせたダンスなども使えるが、通信機能は利用できない。
4社はこの事業を羽田空港からスタートさせたが、反響次第では他空港への展展開を想定している。また京浜急行は沿線誘致を目的としていないため、観光スポットは路線がある東京・神奈川に留まらず各地へ広げる方針を打ち出している。
このサービスは訪日外国人だけでなく日本人も利用可能だ。地方から訪れた観光客に対する案内の他、ロボホンを一定期間使用後、購入もできるシステムになっている。
訪日観光客向けの観光案内サービスは増えているが、そのほとんどが不特定多数を相手に情報を提供する形態となっている。ロボホンは1対1、しかも言語によるコミュニケーションサービスが他と大きく異なる点だ。2020年の東京オリンピックに際し、オリンピック会場の案内や競技情報を随時アップロードできるようになれば、ロボホンのユーザーが訪日観光客だけでなく日本人にまで大きく広がる可能性は十分にある。(編集担当:久保田雄城)