激変!マラソン東京五輪代表選考方法が新たに
2017年4月2日 07:27
■新しい選考方法
東京五輪のフルマラソン代表選考が大幅に変わるかもしれない。新しい選考方法では、日本陸連が19年秋以降に開催する選考レースに参加したランナーのうち、男女ともに各2名を選出する。さらにその集選考レースに参加するためには、今夏から19年春までの指定大会で日本陸連の求めるタイム、順位をクリアする必要がある。これにより1回のレースで好成績を残せたとしても他で不発なら東京五輪には出場できない。
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この選考結果は安定感の高い選手が東京五輪に出場できるという利点ができただけでなく、マラソンの経験値も上がる。日本代表のマラソン選手はフルマラソン経験が少ない選手も多く、ベテランランナーと言われていてもフルマラソン経験が一ケタ台のランナーもいるのだ。しかし今回の方式であれば少なくとも選考過程で2回は経験できるため、期待は上がると言っていいだろう。
■今までの選考方法
これまでのマラソン代表選考方法は、男子では福岡国際、東京、びわ湖毎日、女子ではさいたま国際、大阪国際、名古屋ウィメンズの日本人上位3位に入る、もしくは世界選手権で8位以内かつ日本人トップに入るというのが条件だった。言い方は悪いが1回だけ速く走ることができれば後はどうでもいいという選考方法だった。
さらに3大会のうちで3人を選出する方法ということは、例えば福岡国際で2人、東京で1人、びわこで0人ということもある。気象条件等を度外視した選考のため運、不運が出てきてしまう。そのため「ラッキー」や「シンデレラ」という言葉がついてしまうことも少なくなかった。
オリンピックが出場するだけでいいのであればそれでもいいかもしれないが、メダルを狙うにはいささか心もとない方法だった。そのため、この選考方法には毎回異論が出ており、「なぜあの選手を選ばなかったのか」という議論になってしまっていた。
■新しい選考方法は期待できる
新しい選考方法では以前の選考方法の問題点を改善している。加えて、19年秋から20年春までの国内指定大会で最高タイムを出した選手も選出する予定で、安定感のある選手2人とともに、爆発力のある選手を1人選ぶ余地も残されている。今月中旬に選考方法について決定されるがマラソン関係者からは好評の声が少なくない。
国民が願う選考方法は「速いランナーが東京五輪に出場するように」であり、この選考方法は理に適っていると言えると思う。