核禁止条約交渉は保有国と非保有国の対立激化に、菅官房長官
2017年3月29日 09:06
菅義偉官房長官は28日午前の記者会見で、高見沢将林軍縮会議代表部大使が国連本部での核禁止条約交渉会議演説で「現状では交渉会議に参加することは困難だ」と不参加の意思を表明したことについて「今回の交渉は核兵器保有国と非保有国の対立を激化させるようなものになる」と理由を語った。
菅官房長官は「核兵器のない世界を実現するには核兵器保有国の協力が当然なければできない。しかし、今回の会議には5核兵器保有国(中国・ロシア・アメリカ・フランス・イギリス)の出席が得られていない。このような環境での交渉は保有国と非保有国の対立をさらに深める」とした。
菅官房長官は「核兵器のない世界の実現をめざすのは当然だが、核兵器国と非核兵器国の双方を巻き込んで、現実的で効果的な措置の追及が必要だ」とした。
菅官房長官は「政府として、唯一の戦争被爆国として、核兵器のない世界に向け、世界をリードしていきたい」と述べた。(編集担当:森高龍二)