字幕・吹き替え、どっちがいい?それぞれの『SING/シング』の楽しみ方
2017年3月22日 18:52
■週末動員1位を記録した『SING/シング』
3月17日から全国で上映がスタートした『SING/シング』。『ミニオンズ』などを手掛けるピクサー映画の新作となっており、初週土曜日の動員数は約42万人で1位を獲得。筆者も早速この話題作を字幕にてチェックしたが、大人でも子供でも観やすい映画だと感じた。
■字幕版の『SING/シング』を観た印象
『SING/シング』は動物たちだけが暮らす街が舞台となっている。その街にある老舗劇場のオーナーとなったコアラのバスター・ムーンは、奇抜な発想でさまざな演目を計画するが失敗続きだった。そこで、ムーンは住人たちの中からスターを発掘するため、歌のコンテストを開催することに。賞金も用意していたが、事務員のタイプミスで「10万ドル」と打ち込んでチラシを刷ってしまう。
10万ドルと聞いて街中からオーディションを受けたい動物たちがやってくる。その中からブタのリースとグンター、ハリネズミのアッシュ。さらにゴリラのジョニー、ハツカネズミのマイク、舞台裏方としてゾウのミーナが残る。彼らはそれぞれの悩みを抱えながら、最高の舞台を作るためのレッスンがはじまる。
それぞれのキャラクターが抱える悩みを解決しながら物語は進み、その中でムーンの成長が見られるのも魅力。劇中でムーンは一度劇場経営に挫折し、その際に父親がしていた洗車業を営むシーンは必見。普通ならば暗いシーンとなるが、これをコメディとして表現するあたり、やはりアメリカのアニメムービーだなと感じられる。
また、『SING/シング』の大きな特徴であり魅力なのは、さまざまな海外アーティストの楽曲が使われている点だ。スティーヴィー・ワンダーやレディー・ガガ、エアロスミスが参加している。また、テイラー・スウィフトやショッキング・ブルー、ビートルズなど有名な楽曲が随所に使われており、大人でも洋楽を知っていればより楽しめる内容だと感じた。
■字幕と吹き替え、どっちがおすすめ?
『SING/シング』では吹き替え版も存在しているが、マイク役は山寺宏一、リース役は坂本真綾など豪華な声優陣が参加している。また、ジョニーはスキマスイッチの大橋卓弥、アッシュは長澤まさみが担当。吹き替え版でも音楽は洋楽がそのまま流れるようだが、あるシーンではジョニーとアッシュは吹き替えを担当している役者が歌を披露する。
字幕と吹き替えのどちらを観るか悩む人も多いかと思うが、ファミリー層ならば吹き替えで十分に楽しめるだろう。『SING/シング』の世界観をたっぷり楽しみたいのであれば、洋楽の雰囲気をしっかり感じられる字幕版がいいのではないかと観賞してみて思った。ちなみに、字幕版ならばアッシュの声はスカーレット・ヨハンソンが担当。もちろん、歌も彼女が歌っている。
豪華な洋楽とアメリカらしいコメディが詰め込まれた『SING/シング』。春映画の目玉となることは間違いないないだろう。(記事:藤田竜一・記事一覧を見る)