メガネ以外にもできるブルーライト対策 

2017年3月10日 16:30

 疲れ目や視力低下の原因として、パソコンの画面から発せられるブルーライトが知られている。波長380~500nm(ナノメートル)の光で、その名の通り青色を帯びている。角膜や水晶体で吸収されず、網膜まで到達することにより眼精疲労や視力低下はもちろん、太陽の光と波長が近いため、交感神経を刺激して脳を覚醒させ、睡眠障害の原因ともなる。最近ではブルーライトをカットするメガネも人気だ。ただパソコンの設定でもこのブルーライトを軽減することができる。

 

 OSのバージョンによって方法は異なるが、Windowsでは「グラフィックプロパティ」でディスプレイの色調整ができる。パソコンのディスプレイの光は赤、緑、青という3原色で構成されているが、青の値を少なくすることによってブルーライトを軽減できる。相対的に赤と緑が強くなり、黄色かかった画面になる。

 

 最初は見づらいと感じるかもしれないが、あくまで個人的な感想ではあるが以前と比較して目が疲れるという症状は軽減できた。元の設定に戻したときは画面が眩しく感じられ、今までいかに刺激が強い光を見続けていたのかを実感した。

 

 また時間帯や使用シーンによって自動的に画面の色温度を調整してくれるフリーソフトもおすすめだ。色温度は光の色を表す数値で、ケルビン(K)という単位が使われている。数値が高いほど青い色を帯び、数値が低いほど赤みを帯びた光となる。例えば「f.lux」というフリーソフトは、昼は色温度が高めの色、夜は色温度が低めの色というように時間帯ごとに画面の色温度を調整してくれる。

 

 更に同ソフトには「ムービーモード」という機能がある。色温度が低い黄色を帯びた画面では目が疲れない一方、色がリアルに見えないという欠点がある。動画などを観る際にできるだけ元の色を忠実に再現したい場合はムービーモードを選択しさえすれば一時的に高めの色温度に設定される。

 特にデスクワークの方は1日中パソコンを使っていて、眼精疲労や睡眠不足に悩まされることも多いのではないだろうか。メガネと共に、パソコンの画面の設定を変えることで一層眼への負担を減らすことが期待できる。(編集担当:久保田雄城)

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