知っておくと有利なコンフリクトとミスリードテクニックとは

2017年3月9日 20:53

 現代科学は、相手の心情を揺さぶることができる、ビジネスの交渉に活かすテクニックを生み出した。
 それは「相手のコンフリクト(葛藤)を利用する」ことで、交渉・説得時のミスリードを促すことが可能とされている。

 私たちは、あからさまな営業トークにもかかわらず、いとも簡単に信じて手を伸ばしてしまうことがある。
 その理由は「誰がそれを話したか。誰に誘われたか」という属性が要になっている。つまり、肩書きや権威、そして恋人や親友など、あなたの身の回りには「信用したくなる属性」を持っている人達が溢れていて、社会生活の多くは、意識せずとも、お互いの属性自体で影響を与え合っているということだ。

 特に重要な選択を迫られたときなどは、対面する相手(信用したくなる属性)によって、大した葛藤をせずに決断してしまう傾向がある。
 これは、交渉する側の観点からみると、信用できる属性というシンプルで明快な選択さえクリアーすることができれば、相手の心に滑り込む余地ができ、交渉が優位に進められる傾向があるということ。

 交渉の場面でいえば、重要なポイントがもうひとつある。
 それは「相手を納得させるには、メリットを強調すべし」という嘘。世間で良く耳にする話だが、これを実際にやっても効果はないのだ。むしろ重要なのはメリットではなく「デメリット」の操作。

 「早めに対処しないと、多くの不具合が出てくる。法律が改正されたらコストは倍に膨れる」
 こうして具体的な数値を出し、相手の「悩み」や「不安」をわざわざ煽ることで、相手の注意が交渉内容に集中するのだ。つまりわざと「コンフリクト」を演出する訳だ。

 こうして相手の選択の余地を無意識下で奪い、コンフリクトを誘うことで、相手を自分の思う方向に進ませる手法があるのだ。
 このようなコンフリクトと、そこから発生するストレスは、人間の潜在意識を改革してしまうほどの威力があると現代科学の世界では広く知られている。

 こんな心理テクニックがあると知っているだけでも、ビジネス交渉や商品の購入検討時に役に立つのではないだろうか。(記事:マーヴェリック・記事一覧を見る

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