学生のインターンシップ参加率43.7% 就職に高い意欲

2017年2月27日 12:09

 リクルートキャリア内の研究機関「就職みらい研究所」は、全国の新卒採用を実施している企業と、2017年卒業予定の大学4年生・大学院2年生を対象にした調査結果をまとめた『就職白書2017-インターンシップ編-』を発表。企業および学生のインターンシップの実施や参加の状況を明らかにした。

 16年度にインターンシップを実施した、もしくは予定した企業は前年度比9.4ポイント増の64.9%。17年度に実施する予定の企業は68.5%と更に増加する見通しだ。一方、17年度卒業する学生のうち、インターンシップ参加者は前年比3.8ポイント増の43.7%。企業、学生ともにインターンシップへの関心が高まっていると言える。

 また、企業への調査で「2017年卒の内定者の中で、インターンシップ参加者がいたかどうか」という質問では、「参加者がいた」と回答した企業は前年比6.0ポイント増の72.5%。また「採用目的としてインターンシップを実施している」と回答した企業は前年比3.3ポイント増の23.2%だった。

 

 一方学生への調査では、インターンシップ参加者のうち、22.4%が参加した企業へ入社を予定。参加企業ではないが、同業種への企業に入社する予定の学生は27.8%で、合計で49.8%の学生がインターンシップに参加した業種への入社を予定している。企業は新しい採用手法として、学生は業界や業界を知るために、双方にインターンシップという手段への注目が高まっている。

 

 今や新卒で就職した人のうち、1年以内に約半数が辞めてしまうと言われる時代。終身雇用から、転職をしてキャリアアップしていくという考え方へシフトしているという背景もあるだろうが、企業と学生とのミスマッチが早期離職に繋がっているケースも多い。

 そのような状況の中で、インターンシップに参加した学生は「仕事内容・業種内容を具体的に知ることができた」「企業。職場の雰囲気を知ることができた」というメリットを感じている調査結果も出ている。また「ブラック企業」という言葉が話題になっている昨今、事前に企業の雰囲気を掴みたいという学生の意識も高まっていると考える。

 インターンシップはミスマッチによる早期離職を防ぐ施策として今後も期待される。(編集担当:久保田雄城)

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