マツダ、軽ワゴン「フレア」をフルモデルチェンジ、安全性や燃費向上

2017年2月23日 18:36

 マツダは23日、軽自動車「フレア」を全面改良し、全国のマツダの販売店を通じて3月2日より発売すると発表した。マツダの軽トールワゴン「フレア」は、スズキの「ワゴンR」からOEM供給を受けた車種。1994年に「AZ-ワゴン」として発売されたが、2012年に「フレア」に改名。今回のモデルチェンジは、2月にワゴンRが6代目へとフルモデルチェンジしたのにあわせたもので、フレアとしては2代目の登場となる。

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 新型「フレア」は、軽ワゴンならではの広い室内空間、機能性を重視したパッケージング、低燃費を実現したモデル。幅広いユーザーに受け入れられる定番スタイルの「HYBRID XG」と、スポーティさと上質さを備えたスタイリッシュな「HYBRID XS」の2機種をグレード用意し、デザイン性と機能性との両立を目指して大幅刷新した。カスタムスタイルやターボ車の設定はなくなった。

 大幅に刷新されたデザイン面では、前席のパーソナルスペースと後席の実用スペースを融合させた特徴的なBピラーをアクセントにしたエクステリアとし、機能性とデザイン性の両立を表現。インテリアは、センターメーターや、小型かつデザイン性も兼ね備えたオートエアコン、エアコンルーバーを組み込んだワイド感を強調するインパネデコレーションパネルを採用。各機能の存在感を表現しつつ、開放感のある空間を実現した。ボディーカラーは、新色4色を含む、全12色を設定。

 「XG」では、がっちりとした骨格、張り出したホイールアーチやプレスラインで安定感を表現し、四角をモチーフとした端正な表情のフロントマスクとした。内装は、乗員に心地よさを感じさせるベージュ基調とし、インパネデコレーションパネルには、明るさと広さを演出するホワイトを採用。落ち着きのあるブラック内装も選択可能としている。

 「XS」では、存在感のある横基調の上下2段デザインのフロントマスクで精悍さを演出。エアロ形状のバンパーと合わせて、スタイリッシュさとスポーティさを表現した。内装は、ブラック基調に、ダークブルーをアクセントカラーとしたインパネデコレーションパネルを採用。エアコンルーバーガーニッシュのシルバーライン加飾やハンドルのシルバー加飾で上質さも表現した。

 安全装備も強化している。単眼カメラと赤外線レーザーレーダーを組み合わせて前方のクルマや歩行者を検知し、衝突回避をサポートまたは被害を軽減する「デュアルセンサーブレーキサポート」、自動でヘッドランプのハイ・ローを切り替える「ハイビームアシスト機能」、運転席前方のダッシュボードに車速やデュアルセンサーブレーキサポートの作動状況を表示する「ヘッドアップディスプレイ」の3つの技術を、マツダの軽自動車として初採用。誤発進抑制機能や車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能などの先進安全技術も採用している。

 パワートレインには「マイルドハイブリッド」を採用。モーター機能付発電機のISG(Integrated Starter Generator)の高出力化とリチウムイオンバッテリーの大容量化により、アイドリングストップ前後のブレーキもアクセルも踏んでいない状態で車速が13km/h以下になると、モーターの力でクルマをゆっくりと動かすクリープ走行を可能にしている。合わせて、軽量化と高剛性を両立した新プラットフォームの採用や、サスペンションやボディの軽量化、エンジンと副変速機構付CVTの最適化などにより、軽ワゴンとしてトップクラスの燃費33.4km/L(2WD)を達成。全車エコカー減税の免税対象となっている。

 また、新プラットフォームの採用により、先代モデルから285mm拡大し、2,450mmの室内長を実現。ラゲッジルームの開口幅と荷室幅を拡大し、積載性と使いやすさを向上。ベビーカーの立て置きが可能な「ラゲッジアンダーボックス」や、濡れたままの傘を収納できる「アンブレラホルダー」を全車標準装備するなど、基本性能も充実させている。

 メーカー希望小売価格は、HYBRID XGが117万7,200円(2WD)と129万8,160円(4WD)、HYBRID XSが135万円(2WD)と147万960円(4WD)(価格はいずれも税込)。

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