ガルパンから歴史を学ぼう④モデラ―が頷く(?)、秋山優花里 の渋すぎる戦車プラモデルセレクト!

2017年2月15日 20:47

記事提供元:アニメコラムサイト|あにぶ

 さてさて、今回もアニメにおいて非常に短い一瞬の時間にしか映らなかったワンシーンをご紹介するのですが、前回のコラムでもお話しした通り、一瞬のシーンにも手を抜かないというガルパンの素晴らしいところ(笑)ミリオタでも楽しめる細かい部分にまで、楽しませる要素があります。

 今回取り上げるシーンは、第5話の「強豪・シャーマン軍団です!」のワンシーンより、題して「戦車オタクの秋山優花里のプラモデルセレクトが渋すぎる件について」です!!

 今回は、ちょっと歴史、戦史からは少し離れるかもしれませんが、ご了承くださいませ…

■モデラ―も頷く、 秋山優花里 こと ゆかりん の戦車プラモセレクト?


 突然ですが、筆者はモデラ―です。プラモデル大好きです。はい。特に戦車のプラモが。今でも作っています。

 そんな、モデラ―の筆者が、興奮したシーンが、ガルパン屈指の人気キャラ、戦車オタクのゆかりんこと「秋山優花里」の部屋を、あんこうチームの面々が訪れたシーンでした。

 ゆかりんの部屋に上がった面々は、そこでゆかりんを待ちますが、その部屋が、超絶ミリオタすぎる(笑)

 なんせ、筆者の尊敬するミリタリー漫画のパイオニア、小林源文先生の代表作「黒騎士物語」の主人公、「バウアー中尉」のポスターや、その上には、人気イラストレーター「Excel」氏のゲンブン先生の「バウアー中尉」をパロディした、名作「どくそせん」(イカロス出版)の主人公「バウアー中尉」(こちらは女性になっています)のポスターが張られており、また、なぜか巨大な対戦車地雷や、砲弾等のグッズが壁に取り付けられていました。

 てか、こんな超絶ミリオタなJKいねーよ!!てか、付き合ってくれよ!!それがダメなら友達になってください!!(笑)

 というレベルです(笑)

 しかしそんな中、スーパーミリオタ部屋の中でもひときわ目を引いたのが、棚に置かれたゆかりん作の戦車プラモデル!!もう、これ最高!!プラモ女子万歳!!筆者の周りにモデラ―がいないもんで、この映像だけでテンションマックスでしたわ

 ちなみに、シーン自体は本当に一瞬でした(笑)

 という事で、ここでようやく本題に移らせていただきます

 今回はゆかりんの部屋にあった戦車プラモを簡単にご紹介します!

■プラモその①イギリス軍巡航戦車クロムウェル=


 大戦後期に登場した、イギリス軍の巡航戦車。快速でありながら、それまでのイギリス戦車のネックだった機械的信頼性の向上が実現した車両でありましたが、ドイツ軍の戦車エース「ミヒャエル・ヴィントマンSS中尉」の有名な戦いである「ヴァレル・ボカージュ」の戦いで、このクロムウェルが12両撃破され、ここから完全に「やられメカ」というイメージがついてしまったんだとか。ちなみに人気PCゲーム「ワールドオブタンク」では上位のクラン(チーム)に入るためには、このクロムウェルを持っていることが第一条件で、これを持っていないと入れないか追い出されます。現に筆者は、クロムウェルを持っておらず、追い出された経験ありです(笑)つまり実車でもゲームでも、それだけ高性能戦車という事です…

■プラモその②アメリカ軍M36ジャクソン対戦車自走砲=


 アメリカの主力戦車、M4シャーマンに搭載された75mm砲、76mm砲がドイツ戦車ティーガー、パンター等の「アニマルシリーズ」を打ち倒すのには威力不足であることから、当時アメリカ軍では最強とされた90mm戦車砲を搭載した、対戦車自走砲です。対戦車自走砲とはいえ、ドイツ軍の駆逐戦車、自走砲とは違い、回転砲塔を持つ自走砲でした。戦線投入されてからは、ドイツ軍相手に奮戦し、各戦線でアメリカ軍を支えましたが、自走砲である上に、装甲も薄く、砲塔がオープントップなため、戦果も多大であったと同時に、被害も多大だったとか。大戦後は朝鮮戦争やインドシナ戦争にも投入されている写真を見ることができます

■プラモその③ドイツ軍Sdkfz222装甲偵察車=



 大戦全期において、各戦線でドイツ軍を支えた陰の功労者であります装輪装甲車です。主に偵察任務から、通信、戦闘支援等何でもやった万能装甲車で、特に大戦序盤のドイツ電撃戦では、無線通信がカギとなるので、この222装甲偵察車の役割は広範囲であり、重要でありました。

 ちなみに写真は筆者の部屋にある、Sdkfs222の武装強化バージョン(だったような…)

■プラモその④ドイツ軍2号戦車=



 ポーランド、フランス侵攻作戦時の主力戦車です。前半戦のドイツ軍の戦場において、本来主力となるべき3号戦車の数が揃わないため、この2号戦車が主力となりました。独ソ戦突入時にも前線で戦う2号戦車が約800両いましたが、次第に主戦場からは外されました。しかし、偵察任務や各部隊の本部車両として終戦まで戦ったとされています。また、この車体を利用し75mm対戦車砲を搭載した対戦車自走砲「マーダー」シリーズや、105mm榴弾砲を搭載した「ヴェスペ」等に再利用されています。2号戦車は、3号戦車と同様、北はフィンランド戦線、南は北アフリカと、ほぼすべての戦場を経験している戦車でもあります。ちなみに、劇場版ガルパンでは、みぽりんが熊本の実家に帰省した際に、まほ姉ちゃんが、みぽりんを駅まで送り届けるときに使用していた戦車として登場しています。また、キャラクター設定では、みぽりんの好きな戦車は、この2号戦車となっています。生産数は各種合わせて約1900両。写真は筆者の宅にある2号ちゃんです。東部戦線仕様にしていますが、かなり塗装で汚しています(笑)

■プラモその⑤ドイツ軍1号指揮戦車=


 1号戦車を改修し、無線通信を専門とする車両です。当初のドイツ戦車のサイズは小柄であり、優秀な大型の通信機を乗せることができず、またグデーリアンが唱えた電撃戦では、無線通信が要であったため、無線通信による指揮を専門とする車両が必要とされました。そこで1号戦車の砲塔を外して車体を拡大させたような外観になり、大型の無線を乗せられるよう改造したものです。そのため武装はMG34機関銃のみとなっています。野球で例えると、前線で戦う戦車(選手)に指示や選手交代などの指令を出す「監督」みたいな立場でしょうか。

■プラモその⑥ドイツ軍38(t)対空戦車=


 大戦中盤から、制空権を失ったドイツ陸軍に襲い掛かる、連合軍の戦闘爆撃機などを追撃するための対空戦車です。元々本命視されていた対空戦車「4号対空戦車メーベルヴァーゲン」が完成するまでの繋ぎとして生産されました。搭載された20ミリ対空機関砲が威力不足とされていましたが、連合軍の戦闘爆撃機の脅威にさらされていた部隊にとって頼りになる「仲間」となり、生産された141両はすべてそれぞれの部隊に配備され連合軍相手に交戦しています

■プラモその⑦ドイツ軍4号突撃砲ブルムベア



 ドイツ軍が大敗北を喫した「スターリングラード」のトラウマから生まれたとされている、突撃榴弾砲です。この手の車両は、スターリングラード戦のような市街戦の教訓から、簡単に言えば、建物ごと敵を吹っ飛ばすという発想から生まれた車両でした。ブルムベアの生産数は306両と少なめですが、その15㎝砲の威力はすさまじく、榴弾砲であるので対歩兵戦ではもちろん、対戦車戦でも榴弾砲とはいえ、大口径であるため、敵戦車も多数撃破しています。特にブルムベアの有名な戦いは、1943年の水力発電所(ダム)をめぐって独ソが衝突した「ザポロジェの戦い」で、ここで、ブルムベアは兵力差で圧倒的だったソ連軍相手に、奮戦しています。ちなみにブルムベアとはドイツ語で「灰色熊」。確かにどことなく熊っぽい?(笑)

 写真は筆者宅にある熊さんです(笑)

 ちなみに、ガルパンでは実車は登場しませんが、劇場版で自走臼砲「カール」の砲撃を受けた時、大洗の面々が砲撃の正体を探す中、さおりんが

 「きっとこれだよ!!ブルムクマ―!!」と、さおりんのデータブックの絵として登場しています(笑)

■ゆかりんがドイツ贔屓というのがよくわかる!


 これらのゆかりん作の戦車プラモ達を見ると、ドイツ戦車が圧倒的に多いですね。この時点でゆかりんがドイツ贔屓というのはよくわかります。エルヴィン殿とも仲がいいのもわかります(笑)

 しかも、作った戦車が38(t)対空戦車とか、1号指揮戦車とか渋すぎる…

 「ティーガーⅠ」や「パンター」「四号戦車H型」などのメジャー戦車が一つもありません!!流石!!(笑)

 では最後に大事なことを言います。

 戦車プラモデルはいいぞ!!by金剛たけし

 ガルパンから歴史を学ぼう!③ 秋山優花里 はなぜソウルネームに「モントゴメリー」を嫌がり「グデーリアン」で喜んだか?

(あにぶ編集部/金剛たけし)

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