【中国の視点】ブラジルの貧困人口、景気後退で年内3000万弱に拡大も

2017年2月15日 09:09


*09:09JST 【中国の視点】ブラジルの貧困人口、景気後退で年内3000万弱に拡大も
景気低迷が続いているブラジルでは、貧困人口が大幅に増加する可能性が高いと警戒されている。世界銀行が発表した最新リポートでは、月収140レアル(約5000円)という貧困ライン以下に転落するブラジル国民が年末までに約360万人が増加するという予想が示された。予想通りなら年末までの貧困人口は2960万人に拡大する見通しだ。

また、世銀は、低収入世帯が受ける「生活補助金」も景気後退で影響を受けていると指摘。年末までに116万世帯が新たに補助対象になると予測した。

ブラジル中央銀行がエコノミスト約100人を対象に実施した最新調査では、今年の成長率が0.48%、インフレ率が4.47%になるという結果が示された。2015年のブラジルの成長率はマイナス3.8%となり、2016年はマイナス3.5%になると予測されている。

中国の専門家は、テメル政権が進めている構造・財政改革について、着実に実施しなければ経済の建て直しが困難だとの見方を示した。また、これは2018年の大統領選挙にも影響を与えると指摘されている。なお、2016年10月に行われた地方選挙では、連立与党が躍進し、テメル政権が進める構造改革などへの追い風になると期待されている。《ZN》

関連記事

最新記事