テイルズオブリバース 、『君の名は。』にもあった入れ替わり要素が
2017年2月15日 08:50
記事提供元:アニメコラムサイト|あにぶ
現在、TVアニメ『テイルズオブゼスティリアザクロス』が放送されていますが、過去のテイルズオブシリーズでまだアニメになっていない名作も結構あります。
そこで今回は、アニメになってほしいテイルズオブシリーズとして、『テイルズオブリバース』のストーリーとキャラクターに触れていこうと思います。
■共存と対立の物語
リバースの世界には、二つの人種が存在します。
「ヒューマ」という、普通の人間のような容姿をした人種。
「ガジュマ」という、獣人のような人種。
この二つです。
「ヒューマ」は知力に優れ、「ガジュマ」は体力に優れた人種とされています。また、リバースの世界にはフォルスと呼ばれる異能力のような力が存在しています。このフォルスの才能に優れているのも「ガジュマ」です。
しかし、「ラドラスの落日」と呼ばれる「月のフォルス」暴走事件を堺に、「ヒューマ」の中からも多くのフォルスに目覚めしものが誕生していきます。
また、「ヒューマ」の見た目をしながら「ガジュマ」の要素――つまり、獣耳などを持った「ハーフ」も存在します。萌要素といいたいところですが、リバースの世界においては、この「ハーフ」という存在は、どちらの種族からも見放されやすい存在なのです。
物語はこの「ラドラスの落日」から一年が経過したところからはじまります。世界では「ヒューマ」と「ガジュマ」が手を取り合って暮らしていますが、互いの得意分野を仕事に反映させる行為が差別的だと思われたり、中には「ガジュマ」を劣った存在だと考えている「ヒューマ」もいたりして、穏やかではありません。
現実世界で言うところの、肌の色による人種差別に近いものがあります。
■ 主人公は氷使い
主人公はヴェイグ・リュングベルというクールだけど熱いところのある少年です。彼は「ラドラスの落日」により「氷のフォルス」に目覚め、幼馴染であるクレア・ベネット(ヒロイン)を氷漬けにしてしまいます。
力の暴走により大切なクレアを凍らせてしまった。
自分を責め続けるヴェイグの前に、「ヒューマ」と「ガジュマ」のペアが現れます。「ヒューマ」のマオという少年のフォルスにより、クレアは氷から開放されます。
しかし、そこに「王の盾」と呼ばれる国王直属の特殊部隊が現れ、クレアをさらっていきます。クレアを助け出すべく、立ち上がるヴェイグ。そこから物語が始まるのです。
■ リバースが面白い3つのポイント
――クレアだ……おまえはクレアだ……! でも、でも……クレアじゃない……!
その1.それぞれの種族の視点から世界を見る
「ヒューマ」であるクレアは、あるフォルスの力により、「ガジュマ」である王女アガーテと身体を入れ替えられてしまいます。
ヴェイグとクレアの村では「ヒューマ」と「ガジュマ」は仲良く暮らしていました。しかし、世界全体で見れば差別されているところも多いです。
身分も種族も変わることによって、二人は「ヒューマ」と「ガジュマ」がわかりあえていないということを強く実感していきます。
入れ替わりネタと言えば男女で行われる場合が多いですよね。『君の名は。』とかがそうです。
しかし、リバースの場合は女性同士です。その代わり身分と種族が変わります。そうして入れ替わった二人の女性の目でファンタジー世界を見せていくという手法が面白いです
その2.ヴェイグのクレア愛が面白い
ヴェイグはクールな少年なのですが、クレアのことになれば別です。よっぽど愛しているのか、とにかく叫びます。熱くなります。キレます。
「クレアアアアアアアアアアアアアア」
「クレアはどこだ!」
「クレアを……クレアを返せ!」
イベントシーンでも通常の会話でも戦闘でも、とにかくクレアの名を叫びます。あまりにもクレアを連呼するので、「王の盾」のメンバーでありクレアをさらった張本人・サレには「クレアクレアクレアバカみたい」と言われるほどです。
その3.最後まで悪を貫いた男、サレがかっこいい
「王の盾」の中でも特に優れた戦士を、「四星」と呼びます。要は四天王です。サレとは「四星」の一人であり、「ラドラスの落日」以前からフォルスに目覚めていた「ヒューマ」の天才です。人を痛めつけるのが大好きなドSで、ヴェイグ達の「心の力」を否定するべくしつこく襲ってきます。
彼が悪人に染まった経緯は不明。最後はヴェイグ達に倒され、「殺せって言ってんだろコンチクショウがああああ」と吠えます。
それでも生きろと見逃され、改心するのかと思いきや、同じ「四星」であり「ガジュマ」でもあるトーマと殺し合い双方他界します。
その時のセリフがこちら。
「ふふ……ヒューマとガジュマの共存なんて夢物語だよね……」
「……現実はこんなものさ……。ヴェイグ……」
二つの種族がわかり合う物語の中で、最後まで分かり合えないある意味でのテーマへのアンチ的存在です。
彼の悪を貫いた生き様もかっこいいですが、戦闘中の叫ぶっぷりも最高にしびれます。
余談ですが、TVアニメ『テイルズオブゼスティリアザクロス』との関わりが強い『テイルズオブベルセリア』に、サレトーマという薬が登場します。これを摂取すると、あまりのまずさに嘔吐します。
リバースのキャラクターだから嘔吐=リバース、というネタなのでしょうか。
■まだまだあるぞ『 テイルズオブリバース 』名シーン
その他にも、リバースには「ピーチパイ演説」という名シーンが存在します。ゲーム中に流れるアニメムービーにもなっているシーンです。争い合う二つの種族に向けた、感動的な演説シーン。それがなぜピーチパイなのかは、実際にゲームをプレイして確かめてみてください。
なかなか深いテーマですし、テイルズオブシリーズの中では少々暗い雰囲気がありますが、キャラクターも魅力的ですので、アニメになってほしいところです。
アニメでテイルズにハマった人に告げる!初めてテイルズオブシリーズを遊ぶならコレ!
(あにぶ編集部/星崎梓)