人工網膜で視力を回復される研究、来年度に臨床試験申請へ
2017年2月14日 13:10
網膜の視細胞の変性によって視力の低下が起こる「網膜色素変性症」で失明した患者に対し、人工網膜を移植して視力を回復される研究が進んでいるという。臨床研究ではすでに効果が確認されており、来年度に臨床試験の申請を行うという(琉球新報)。
この研究で使われる人工網膜は、CCDカメラを利用した電子的なもの(大阪大学)。撮影した映像を電子的に処理したのち、網膜に設置した電極経由で網膜にそれを伝えて神経を刺激し、映像を脳に伝えるという。CCDカメラはメガネに設置し、処理用のシステムは側頭部に、電極は眼球後部に手術で装着するとのこと。
この技術で得られる視力は現時点では「ぼやっと見える程度」とのことで、被験者によると「闇夜に物体が浮かんでいるように見えた」という。また、視力0.1程度、視野は15度までが理論的な限界だそうだ。