伝説の麻雀漫画「アカギ」、2018年完結へ

2017年2月13日 09:08

 現在竹書房の「近代麻雀」誌で連載されている人気麻雀漫画『アカギ』が、2018年2月をもって連載終了となることが明らかになった。

 アカギの作者は福本伸行氏で、ほかに氏の代表作としてはヤングマガジンで連載中の『カイジ』などがある。アカギの連載開始は1991年。

 あまりに連載期間が長くなりすぎたために今となってはほとんど忘れられかけた事実であるが、元々は同作者が当時連載していた『天』という別の麻雀漫画に登場する老雀士・赤木しげるの、若き日を描いたスピンオフ作品、という位置付けで始まったものである。

 累計発行部数は1,200万部を数え、テレビドラマ、テレビアニメにもなった。1年も前から「連載終了」を告知するというのは漫画界広しといえども異例のことであるが、竹書房によれば、「長期連載の作品で、結末が気になっている読者も多いと考えられるため」とのことである。

 ちなみに、アカギという作品は全体に名作として名高いが、なかんずく「鷲巣麻雀編」がよく知られている。鷲巣麻雀編が始まったのは1998年である。つまり、アカギという作品のほとんどは、この鷲巣麻雀編で占められているということになる。

 鷲巣麻雀編は、鷲巣巌という病に侵された富豪の老人が考え出した、鷲巣麻雀という特殊なルール(どう特殊なのかは、説明すると大変長くなるので、割愛させていただく)の麻雀で、金の代わりに血液を賭け、麻雀をする、というプロットである。つまり、負けると死ぬ命がけのゲームだ。

 作中で鷲巣麻雀は「半荘六回戦」に渡って行われている。麻雀をご存知ない方のために説明すると、半荘一回は通常だいたい30分から45分ほどである。つまり長めに見積もっても半荘六回戦は数時間で終わるのだが、その半荘六回戦を、この漫画は20年かけて描き続けている(そして現時点ではまだ終わっていない)。

 おかげで、「NARUTO(週刊少年ジャンプ連載作品)が始まってから終わるまでの間、アカギはずっと鷲巣麻雀をやっていた」などの、伝説的な逸話が数多く生まれる事態となった。

 ちなみに、鷲巣麻雀はあと数回で終わる(と、これは前から告知されている)。過去には「鷲巣麻雀が終わってもアカギという漫画そのものは続く」という告知が行われたこともあったのだが、実質的には、短いフィナーレを経て完結、という運びになったようである。

 多少残念ではあるが、完結までの残り1年ほど、どんな内容が描かれるのか、ファンとして楽しみにさせてもらおう。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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