京大、iPS細胞を効率良く培養できる手法を開発

2017年2月9日 09:02

 京都大学がiPS細胞の培養にかかる手間を減らし、費用も抑えられる新たな手法を発見したそうだ(Scientific Reports掲載論文京都大学の発表読売新聞)。

 iPS細胞やES細胞などの多能性幹細胞を用いた創薬や治療では、非常に多くの細胞を生産する必要がある。そのため従来は培養基質に「多くの細胞が足場としている、α鎖、β鎖、γ鎖から成る三量体タンパク質で、組織外側の境界にある基底膜を構成する成分」とされるラミニン511断片をコーティングした上で培養を行っていたが、今回の研究ではラミニン511断片溶液を培養液に添加するだけで、従来よりも少ない使用量で大きな効果が得られることが分かったという。

 従来の手法ではコーティングに1時間から一晩が掛かっていたが、今回の手法ではこの手間が不要で、さらにより少ないラミニン511断片溶液の使用量で効果が得られるとのこと。

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